極めれば最強の武器「慣性スライド」(レースラフティングの可能性 part8)
レースラフティングにおける「慣性スライド」の続きです。
ラフティングの競技「レースラフティング」における今後の可能性としての話です。(あくまで個人的な考えとなりますが・・・)
実現するのは難しいものですが、チームとして極めれば「最強の武器」の一つになることは間違いない技術です♪
このテーマのここまでの流れはこうなっています。
- パドルの大きさ!?(レースラフティングの可能性 part1)
- 人数とタイミング!(レースラフティングの可能性 part2)
- 瀬で漕ぐタイミング!(レースラフティングの可能性 part3)
- 瀬で漕ぐタイミング-問題点(レースラフティングの可能性 part4)
- 理想は「生物」!?(レースラフティングの可能性 part5)
- 慣性スライド(レースラフティングの可能性 part6)
- 慣性スライドの感覚!(レースラフティングの可能性 part7)
さて、ここ最近「慣性スライド」というものを書いてきましたが、実際にはどんな動きなのでしょうか?
これは、簡単に言ってしまえば、
元々のボートの動きに、”スライド(滑り)”を加える
ということになります。
イメージはこんな感じです。
ようするに、実際に自分達が漕いで進めているボートの動きに、ボートのスライド(滑り)を加えるということです。
これにより、ボートの最終的な軌道は、この2つの力の合力となります。
”合力”とは合成された力のことですね。 この辺のことはこちらの記事で簡単ですが説明してますので、興味のある方はどうぞ♪
では、実際の「慣性スライド」の動きを紹介します・・・と言いたいのですが、なかなかレースラフティングのおける意図的な「慣性スライド」の動画というものは無いのですね(笑)
実践しているチームが世界的に見てもほとんどいなかったので当然なのですが・・・。
そこでやっと見つけたのが・・・・自分達の動画でした(笑)
すみません
やはり以前所属していたチーム(テイケイ)時代のものです。 2010年のオランダでの世界大会直前のトレーニング時のものです。
岩の下流側にあるゲートで”Sターン”という動きをしているものです。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、この動画で私達がやっていた動きも「慣性スライド」の一種と言っていいでしょう。
順を追って説明していきます。
まず上流から向かってきたボートが、ゲートに向かって向きを変えます。
そして、そこからボート自体の動きとしては「カービングターン」をしながらも、ゲートに向かう方向にボートをスライドさせているのです。
このスライドを生んだものは、それまでの直線で作ってきた運動エネルギーと、水の流れです。
ここで大事なことは、この「慣性スライド」という動きをしている最中のボートには、スライド(滑り)という力が、”勝手に”ボートに加わっているという点です。
自分達で漕ぐことによって、作っているのではありません。
この「慣性スライド」を始めた時点で、既にボートに加わり始めているということです。
「スライド」を生み出す要素は、最初は自分達で作り出す場合もありますし、川の流れなどを利用して、自分達の漕ぎ以外の要素からも生み出すことも可能です。
つまり、自分達が最終的に取りたいボートの軌道の”手助け”をしてもらうということです。
という関係式となります。
このような関係を持った「慣性スライド」をすることが出来るのであれば、同じ労力(漕ぐこと)でも、異なる軌道をとることができるはずです。
それがより「速い軌道」にも繋がりますし、「より効率的な動き」にも繋がると思います。
ボートの動きに多くのバリエーションも出てくる事にもなります。
じゃあ、結局のところレースラフティングにおいて、
「カービングターン」と「慣性スライド」では、どちらが速いのでしょうか??
これは車でいう「グリップ走行」VS「ドリフト走行」のようなものですね(笑)
これは次回に続けます♪
こちらを参考→圧巻のBrazilian Style!体現した慣性スライド!
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