慣性スライド(レースラフティングの可能性 part6)
引き続き、ラフティングの競技である「レースラフティング」について、今後の可能性としての私の個人的な考えを書いています。
元々は「レースラフティングにおける運動エネルギー」シリーズの「おまけ」として書き始めたものですが、こちらもなかなか長くなってきています(^o^;)
今回からは、今後の可能性として、現実的に最も期待できるもの・・「慣性スライド」について書いていきたいと思います。
ここまでの流れです。
- パドルの大きさ!?(レースラフティングの可能性 part1)
- 人数とタイミング!(レースラフティングの可能性 part2)
- 瀬で漕ぐタイミング!(レースラフティングの可能性 part3)
- 瀬で漕ぐタイミング-問題点(レースラフティングの可能性 part4)
- 理想は「生物」!?(レースラフティングの可能性 part5)
さて話を戻して、今回からは、いよいよ(やっと・・・笑)最終章です。
レースラフティングにおける「運動エネルギーの扱い方」の今後の可能性として、最後にどうしても挙げたいものがあるのです!
それは「慣性スライド」です!!
”スライド”とは以前の記事内で、何度か話題にしたことがあるのですが、ようするに「滑り」のことです。
ボートが水面上を移動しているときに、「ボートの底」と「水面」が滑っている状態のことを”スライドしている”と言うのです。
他の言い方としては、そのまま「滑っている」とか、もしくは「流れている」などとも言ったりします。
以前のシリーズにおいて、ボートの運動エネルギーを上手く扱うために一つの方法として、「カービングターン」というものを紹介してきました。
「慣性スライド」とは、ある意味、その「カービングターン」とは対極に位置するものです!
上記のリンク記事を参考にしてもらいたいのですが、「カービングターン」とは簡単に言ってしまえば、
ボートを”横方向”に滑らせずに、ターンをすること
となるでしょう。(厳密に言えば、”なるべく”横滑りさせずに・・・となります)
一方、「慣性スライド」の定義はこちらになります。
【慣性スライドの定義】
ボートにかかっている「慣性の力」を利用して、もしくは意図的に「慣性の力」を作り出し、ボートをスライドさせること
車の運転で言えば、「カービングターン」は”グリップ走行”であり、「慣性スライド」が”ドリフト走行”になるのでしょうか。
「おまけ」シリーズとして、これまでいくつかの”今後のレースラフティングにおける可能性”というものを書いてきました。
”パドルの大きさ”だったり、”漕ぐタイミング”だったり。
しかし、それらはあくまでも”可能性”であり、現実にレースで実践するには、色々な意味でかなり難しいものでした。
(まあ、あくまでも可能性なので・・・笑)
その点、この「慣性スライド」というものは、それらに比べると現実的に実現可能なものであると言えます。
実際にラフティングツアーのガイド(リバーガイド)の中には、この「慣性スライド」を使っている人もいますし、レースラフティングにおいても”一部の動き”には、これを利用しているチームもあるでしょう。
ラフティングツアー(ガイド1人+お客さん)とレースラフティング(4人、6人の選手)では、ボートの動かし方が全く異なる部分も多いので、同じ「慣性スライド」と言ってもその難易度は違ってくるのですが・・・。
しかし、レースラフティングにおいて一部の動きで、この「慣性スライド」を使っているチームは存在していても、この「慣性スライド」という技術を、本当の意味で”チーム”として実践レベルで体得しているチームというのは、未だ存在していないと思います。
国内レベルはもちろん、世界大会レベルにおいてもです(2013年9月時点)
(もしかしたらどこかに存在しているのかもしれませんが、少なくとも今までの国内大会、世界大会には出てこなかったということです)
個人的には、この「慣性スライド」という技術にも、今後のレースラフティングにおいて大きく進化する可能性があるのではないかと思っているのです。
こちらを参考→圧巻のBrazilian Style!体現した慣性スライド!
簡単ですが、今回はここまでです♪次回に続けます。
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