「カービングターン」VS「慣性スライド」!
前回に引き続き「慣性スライド」の話です。ラフティングの競技「レースラフティング」における今後の可能性としての話です。(あくまで個人的な考えとなりますが・・・)
前回の記事の中で慣性スライドについて以下のように書きました。
そして実際の動きも簡単ですが動画で紹介&説明しました。
こちらを参照→極めれば最強の武器「慣性スライド」
また以前の記事では、ラフティング競技においてボートをカーブして進ませる際に、現時点で最も速い方法の一つとして「カービングターン」というものも紹介&説明しました。
では、実際のところ「カービングターン」と、この「慣性スライド」ではどちらの方法が速いのでしょうか?
結論から先に言いましょう!
これはあくまでも私個人の考えとなってしまいますが・・・・
どちらも速いです!!
というか両方の方法を、その時の状況に合わせて、上手く組み合わせて使うのが最速だと思います!
前回も書きましたが、大事なことは、
- 「慣性スライド」という動きをしている最中のボートには、スライド(滑り)という力が、”勝手に”ボートに加わっているということ
- 「慣性スライド」という力が、自分達が最終的に取りたいボートの軌道の”手助け”をしてくれているということ
この2つの条件を満たすのであれば、「カービングターン」しか使えないチームよりも、その両方を使えるチームのほうが、より速いライン取りをすることが可能になってくるでしょう。
まあ、「カービングターン」一つだけでも、実践するにはかなり難しいチーム技術となってくるのですが・・・。
おそらく現時点では、「カービングターン」を高度なレベルで実践できているチームでさえも、まだまだ数少ないであろうと思われます。
そして、「カービングターン」を実践する上で、ほとんどのチーム(選手)は、”ボートのスライド(滑り)”を無くそうと、切磋琢磨しているわけです。
つまり「なるべくボートを滑らせない」ことを目標としているのです。
”ボートのスライド(滑り)”に対しては、
「ボートがスライドしてしまう・・・・」
「なんとかスライドさせないようにしなければ・・・・」
という”意識”を持っていることでしょう。
これはすごく当たり前のことなのです!こういった意識を持って練習して初めて「カービングターン」という技術が身についてくるものです。
しかし・・・
極論になってしまうかもしれませんが・・・・・
ラフト(ラフティングのボート)は滑るのです!!
本当に良く滑ります(笑)
おそらく今現在、存在する激流を下るボートの中では、最も滑りやすいボートなのではないでしょうか?
まあ、将来的に形状や素材がもっと変化してくれば、話しは変わってくるのですが、現時点ではそうなのです。
だったら、
「滑ってしまう・・・・」 という考えでなく
「滑らせることが出来る!!」という意識をもっとボートの動きに取り入れる事が出来れば、もっとボートが速く進むのではないでしょうか??
「カービングターン」を高いレベルで実践できるチームは、出来ないチームに対し圧倒的優位を持っています。
しかし、その「カービングターン」に、さらなる「進めたい方向への新たな力」をボートに加えることが可能であれば、そのチームはさらに速くなるのは当たり前ですね♪
これが非常に難しいことは分かっています。
だから「可能性の話」なのです!!
でも、考え方としては非常にシンプルなのではないでしょうか?大事な基本は
・「ボートを進めたい方向」に対し、より多くの力を加える!
・「ボートを進めたい方向」への運動エネルギーをなるべく大きくする!
というものです。
例えば、よく考えてみれば、単なる直線上を移動する「直進運動」であっても、これは「慣性スライド」の一種と言えます。
直進運動をしていたラフトは、漕ぐのを止めてしまっても、すぐには静止せず、慣性力により、しばらくはそのまま進みます。
つまりこの状態において、ボートは「真っ直ぐに」スライドしているわけです!
これも非常に単純な例ですが
「慣性スライド」を「ボートを進ませたい方向」に上手く利用している
といえるでしょう。
この考え方を、全ての動きに応用できれば・・・・と個人的には思うわけです。
面白い動画を見つけました!
「ドリキン(ドリフトキング)」と呼ばれる土屋圭市氏が検証した「ドリフト走行」VS「グリップ走行」の動画です!
車とラフティングでは全く違う分野ですが、共通することもあるのではないかと思います。
「ドリフト」を「慣性スライド」 「グリップ」を「カービングターン」と置き換えて見てみると非常に面白いです♪
動画の中で、土屋氏が言っていた
「横にパワーを逃がさない」
「滑っているんだけど、前へ進ませるドリフト」
「結果を求めていくと行き着く処は一緒じゃないかな」
「究極の走りということで、ドリフトとグリップ走行はミックスされて速い走りになっていく」
全く同感です♪
実現は難しい・・・・・でも、可能性はある!!
それがレースラフティングにおける「慣性スライド」なのだと思います!
こちらを参考→圧巻のBrazilian Style!体現した慣性スライド!
というわけで「慣性スライド」に関しては今回でお終いです(*^_^*)
次回以降は、また別の「レースラフティングの可能性」という話をしたいと思います。
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