4つの力の関係(その3)

2019年8月27日

今回のシリーズでは、主にラフティンのガイド(リバーガイド)をする際の、操船技術におけるトレーニング方法の一例を紹介していいきます。(まだ本題に入っていません・・・その前の補足説明の段階です)

ここ最近の記事では、

「力の合成」「合力」というものを紹介してきました。紹介といっても、中学で習った内容なので、覚えている方も多かったでしょう。

「物理の話じゃなく、早くトレーニング方法について書けよ!」と思われる方もいるかと思いますが、この考え方が出来ないと今後の話も理解しにくいと思いますので・・・ご了承下さい

ここまでの流れは以下のようになっています。

⇒ボートを移動させる「力」とは?
⇒ボートを動かす基本的な「4つの力」
⇒4つの力の関係
⇒4つの力の関係(その2)

では、今回は

ラフティング(お主にリバーガイドの)操船技術における「基本的な4つの力」

1.川の流れ(水の力)
2.「お客さんの漕ぎ」
3.「ガイド自身のパドルワーク」
4.「慣性力」

のそれぞれ力を、一つ一つ合成していってみましょう。

(細かく正確に説明すると、もっとたくさんの要素<風、重力など>がありますが、ここでは本当に簡単にしてます)

こちらの記事でより詳しく説明しています→「最終的な『ラフトの動き』を構成する要素のイメージ図」

←手っ取り早く図だけ見たい方は左の画像をクリック!

 

もう、おわかりのように、

4つの力を合わせた「合力」が最終的にボートにかかっている「力の向き」と「大きさ」になるわけです♪

では、まず「川の流れ(水の力)」は、ボートに対して、下のような向きと大きさ(=線の長さ)を持っているとします。

$ラフティング道

そして、次に、

ボートに対する「お客さんの漕ぎ」の力の大きさ(=線の長さ)と向きは下の図のようになっているとします。

$ラフティング道

この2つの力の「合力」は、次のようになります。(この2つの力を2辺とする平行四辺形の対角線ですね♪)
$ラフティング道

仮に、ボートにかかっている「力」が、この2つだけであれば、最終的にボートにかかっている力の向きと大きさ(=線の長さ)はこのようになるわけです。

しかし、ここにさらに2つの力を合成します♪

まずは、「ガイド自身のパドルワーク」の力の向きと大きさ(=線の長さ)が下のようであったとします。

$ラフティング道

そして、この力を、それまでの合力(川の流れ、お客の漕ぎ)と合成すると、こうなりますね。

 

そして、最後に「慣性力」を加えます。 ボートにかかっている「慣性力」の向きと大きさが以下のようであるとします。

$ラフティング道

この「慣性力」とこれまでの「3つの力の合力」を合成します!

 

やっと完成です!

上の図のオレンジ色の線が、この状況において、ボートが受ける力の向きと大きさ(=線の長さ)となるわけです。

ボートが最終的に進む向きと、その力の強さとも言えます!
(川底、陸地に対しての・・・です)

もちろん、実際にはこんな簡単にはいきません。

なぜなら、これらの「力の向きと大きさ」というものは、その一瞬、一瞬で常に変化していくためです!

もし「それぞれの力が常に一定である」と仮定するなら、上の図のようになるのかもしれませんが・・・。

 

実際の現場(激流)においては、常にそれぞれの「力の向きと大きさ」が変化しているため、(⇒ガイドが意図的に変化させるわけでもあります)ガイドは、その瞬間の変化を感じとって、それに適した「操船技術」を使っていかなければいけないわけです。

しかし、その一瞬一瞬では、上のような「力の関係」になっているので、このことを頭に入れておくことが非常に大切になってくるのです。

(あくまでも私個人の考えですよ♪)

というわけでまた続きます。
次回以降、ようやく本題に入ります(笑)

久々にたくさん書くと疲れますね

読んでくださった方。どうも有難うございます♪

<→続きはこちらです>