技術だけでは・・
引き続く、かなり長くなってきている「ラフティング技術」の記事です
しかも、かなり専門的な内容となっています・・・
そろそろ一区切りしたいと思っています（笑）
（意味はありません・・最近、図が多かったのでなんとなく・・・笑）
ここまでの流れです。いきなり読んでも「何だ？？？」となってしまうと思うので、興味があったら参考にどうど♪（古い順に並んでいます）
- 「通るライン」と「ボートの回転運動」
- 「ライン」と「慣性の力」
- ラインの選択
- ある状況で「必要な要素」とは・・
- こんなガイドさんは・・・
- パワーだけで「技術」が無かったら・・・
- じゃあ、パワーがなかったら・・
前回の記事では、単純なパワーの違い（＝ボートの回転速度の違い）によって、生じる影響について説明しました。
具体的には、流水において、ある角度までボートが回転するまでに、下流に移動する距離に差が出るということです。
こちらのイメージとなります。
詳しくは、前回の記事（⇒じゃあ、パワーがなかったら・・）を参考にして下さい。
では、今回はこのケース、
的確な判断力、状況把握力があり、
十分な「技術」はあるけど・・・
十分なパワーがない・・
というガイドをこれまでと同じ状況に当てはめて考えたいと思います。
このようなタイプのガイドが「対処できない状況」に陥ってしまうケースです。
まずは、「的確な判断力、把握力」「技術」「パワー」を兼ね備えているガイドのみが取れる「最もリスクの少ないライン」を確認しておきます。
↓こちらです
これに対し、「全くパワーの足りないガイド」 つまり、ボートを的確な角度まで回転させるのに、かなり時間を要してしまうガイドの場合は、下のような状況に陥ってしまう可能性が高いです。
岩の間を上手に、「スピードを落としつつ正確に」に抜けた後に、すぐに回転を始めましたが、その作業に時間がかかってしまい、的確な角度まで回転させる前に、
ボートは危ないB地点まで流されてしまう・・・ というケースです。
もし、このガイドが十分ではないにしろ、「ある程度のパワーを持ったガイド」ならば、こうなるかもしれません。
多少、回転に時間がかかってしまい、その間、下流に流されてしまったが、
なんとかB地点に行くことは免れた・・・ というケースです。
ここまで書いてきたことで分かることは、
ある一定条件のもとでは、単純なパワーの違いだけで、ボートに起こる結果にこれだけの違いが生じうる！
ということです。
今回のケースでは、全部のガイドタイプが「的確な判断力」「技術」は持ち合わせていました。
しかし、各自が持っているパワーの違いだけで、起こりうる結果に大きな差が出来てしまったのです！
もちろん、実際の川の上では、こんなに単純なものではありません。
ボートを回転させる作業だけでも、わずかな波の跳ね返りを利用したり、流れの構造を利用したり、もしくは、岩などの障害物を利用したりと本当に様々な技術があります。
ですから、実際の現場では、各ガイドは、自分の持っている能力を駆使して、さらに他の様々な外的要素を利用して、ボートを操作しているわけです。
一見、同じような動きに見えても、その中でガイドがボートに「作っている動き」というのは全く違うこともあるのです。
今回のケースでは、あくまでも、まったく同じ条件のもとで比較したケースとなります。
ようするに、持っている「引き出しの違い」によって、場合によっては、これだけの違いが生じるということを書きたかったのです
では、次回以降、本当にまとめに入りたいと思います！
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