じゃあ、パワーがなかったら・・
引き続き、ラフティング技術のテーマで書いています。
これまでの流れです。 今回から読んで頂いている方々は、もし興味がありましたら参考にしてください♪(いきなり読んでも????でしょう。笑)
今まで、いくつかのリバーガイド(ラフティングのガイドです)のタイプによって、「対処できないケースに陥ってしまうパターン」というのをいくつか書いて来ました。
今回は、
的確な判断力、状況把握力があり、
十分な「技術」はあるけど・・・
十分なパワーがない・・
というタイプのリバーガイドについて書いていきたいと思います。
状況は今回も今までと同様で、
「判断力」「技術」「パワー」があるガイドのみが、最もリスクのないラインをとることが可能・・・という設定です。
↑このようなボートの動きをするのが、危ないB地点に流されない「最もリスクの少ない」ラインとなっています(あくまでもそういった仮定の話です)
そして、そのためには上のようなライン取りをする必要があります。
(毎回毎回繰り返してすみません)
今回のタイプのガイドでしたら、的確な状況判断もできますし、十分な技術もあるので、この状況であれば、岩と岩の間を抜けてくるところまでは、何の問題もないでしょう。
しっかりと「スピードを落として、岩の間を正確に下ってくる」ことができるわけです。
しかし、問題はここからです。あとは、ボートを素早く回転させるだけ・・という場面です。
今回の設定では、「判断力」「技術」「十分なパワー」、これらの3つの能力を持ったガイドのみが、このベストラインを下ってくる事ができます。
つまり、「十分なパワーがない」「もしくは全くパワーがない」ガイドでは、ベストなタイミングでボートの回転を始めたとしても、ベストラインは取れないのです。
どういうことかというと、
「パワーがない」=「回転に時間がかかる」ということです。
そして、「回転に時間がかかる」=「それだけ下流に流される」
ということです。
例えば、「十分なパワーを持ったガイドA」がボートをある角度まで回転させるのに、2秒かかるとします。
一方、「パワーのないガイドB」は同じ角度まで回転させるのに、倍の4秒かかるとしましょう。
そうすると、ガイドAとガイドBの回転終了までの時間差は2秒となりますね。
もし、川の流れが秒速2メートルで流れているとした場合(ボートは流れと全く同じ速度で進むものとします)
AとBのボートは、全く同じ地点から回転を始めても、同じ角度まで回ってくるまでにボートが移動する距離として、4メートルの差がでてきてしまうのです。
単純な計算ですね。
秒速2m×2秒=移動距離4メートルです。
図で表すと下のようなイメージとなります。
(距離に比べて、ラフトの大きさは実際よりはかなり小さく描いてます)
こうして、図にしてみると全く違いますね。
障害物がほとんどないような川でしたら、たいした問題にはなりませんが、岩が多くて流れも速いといったテクニカルな川では、その差は本当に大きなものとなってくるのです。
では、この差を実際に今回の状況に当てはめてみるとどうなるでしょか??
答えは簡単ですね。
というわけで、次回に続きます♪
<→続きはこちらです>
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