ラフティングチーム論 「果てしなく困難な道」

2019年9月4日

今回も前回に引き続き「ラフティングチーム論」です♫

ラフティング道
(本文とは全く関係ナイです・・・笑。オランダの人工コース内施設です)

前回と同じく簡単な数式を使って説明したいと思います。(⇒前回を読んでいない方はこちらからどうぞ)

レースラフティング(ラフティング競技)においては、様々な要素によって、 「個々のベストパフォーマンスが必ずしも、チームのベストパフォーマンスにはつながらない」ということを前回までに説明しました。

4人乗りの場合だったら、

5+5+5+5=20 とならずに

5+5+5+5=15(減っている!?) とかになってしまうケースがよくあるのです。

単純な足し算にはならないことのが多いのです。

しかし、不思議なことに、例えば一人の選手が『5』ではなく『4』にすると、チームとしてのパフォーマンスが上がることもよくあるのです。

つまり

5+5+5+4=17(少し上がった!)

といった感じです。

これは一人がその人個人の最大パフォーマンスである『5』ではなく、それよりは落ちるが、その分「ボートの動き」により焦点を当てた「漕ぎ」である、例えば『4』にすることにより、

「他の選手の漕ぎとの相性が良くなった」と言えます。

これは一人だけではなく、例えば二人が変えることにより、

5+5+44=18

となるケースもあります。

極端な例を上げてしまえば、全員が各個人の最大パフォーマンスからちょっと落としても、

4+4+4+4=16

となって、全員が各個人の最大パフォーマンスである『5』で漕いだ時の

5+5+5+5=15

よりもチームとしてのパフォーマンスが上がってしまうケースだって十分ありえるのです。

もちろん、これはあくまでも最終目的である、

5+5+5+5=20

となるまでの過程であるので、

チームとしては「各個人での最大パフォーマンス」をさらに向上させて、それを発揮しつつ、それでもって「チームとしての最大パフォーマンス」も上げていくという作業を同時におこなっていくことになるのです。

前回も書きましたが、この作業は大変難しく時間もかかるものです。

そしてこれもまた以前に書いたことですが、ボートの動きは真っ直ぐ進むだけではなく、360度全ての方向に動き、それに加え上下の3次元的な動きもします。

さらに、水の上ではボートは慣性力によって「水面上を滑る」という動きも加わるのです。

したがって、ラフティングの物理的な動きというのは本当に無限といっていいでしょう。

物理的に無限の動きをするボートを複数人数で操作するというのは、本当に複雑で難しい作業なのです。

その複雑で難しい作業を、各個人が最大パフォーマンスを発揮しつつ、チームとしても最大パフォーマンスを発揮させる・・・

「本番の大会までの時間を考慮し、それまでにどこまでその作業を進められるか」というのが勝負のカギになってくるのです。

「果てしなく困難な道」ですが、そこを目指すのが競技という世界なのかもしれません。

ラフティング道

レース本番のスタートする瞬間までに!!

チーム論としての関連記事としてこちらも参考に♪
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