『しゃがませる』⇒操作性UP!!

2019年8月2日

ここ最近はラフティングツアーにおいて、

1,激流の中でお客さんに『ガンガン漕いでもらうスタイル』
2,激流の中で『つかまってもらう(しゃがんでもらう)スタイル』

があるとし、それぞれのメリットやデメリットを簡単に説明してきました。

このテーマの最後に、激流の中でお客さんに『しゃがませる』ことのデメリットを説明したいと思います。

が・・・・

その前に「しゃがませる」事のメリットを一つ忘れていたので、今回はそれを説明したいと思います。

すみません・・

↓この「しゃがんで」というスタイル。

ガイドにとっては「1番操作がしやすい形(ボートの向きを変えやすい形)」なのです!!

理由は以下の通りです。

1.まずガイドの視界が良くなる。お客さんの頭の位置が下がるため、前がよく見えるようになります♪

2.誰も漕いでいないので、ボートにはガイド以外に誰も力を加えている人はいないため
(⇒こちらも参考:「漕がせること」のリスク~その3~ )

3.お客さん自身の重心がボート内に収まっていることにより、ボート自体の重心も低くなっているため
(⇒こちらも参考:『しゃがませる』⇒低重心)
(⇒こちらも合わせて♪:『しゃがませる』のメリット~その1~ )

4.お客さんが狭いボート内で「しゃがむ」ことにより、お互いの身体が密着し合い、さらにボートの内壁とも密着します。その結果「お客さんとボートの一体感」が増すため。

1、2,3については簡単に理解できると思うのですが、4については少し分かりづらいかもしれませんね。

これは以前も使用した2つの写真を比較して説明しましょう。

この写真では、お客さんは「つかまって」の体勢で、見て分かるようにボート上に座っています。(ボートの1番外側に座っているわけです)

ということはお互い真横の人とは、その間にある程度の距離があるわけです。

「ある程度の距離」=身体が前後左右にグラついてしまう空間 とも言えます。

この「お客さんのグラつき具合」というのが、ボートをクイックに動かす際には、ちょっとした抵抗になるのです。

一方、こちらの「しゃがんで」の体勢では、ボート内でお互いの身体が密着しています。

特に下半身がほとんどボート内に収まっていることにより、

下半身が、お互い隣接する人同士と、ボートの内壁に密着した(しやすい)状態となります。(身体のサイズにもよりますが・・・)

それにより、ボート内で「身体がグラつく空間」というものが、かなり少なくなっているのです。

そのため、ボートとのフィット感(密着感)が強まり、その結果操作性が向上するわけです。

自転車に乗っている時に「もしハンドルがグラついていたら・・・」と想像してみてください。
操作しにくく、誰でもボルトなどを締め直してグラつかないようにします。

感覚的にはそんな感じでしょうか(*^_^*)

普段、そこまで意識して使い分けているケースはそんなに多くはないです。

微妙な違いですので・・・。

ボートを90度くらい左右に、連続で、思いっきり力を入れて、なるべく速く振る動作を10回くらい行うと、その違いをより認識しやすくなるかもしれませんね(笑)

ですから、基本的にボートの操作性だけを考えれば、ガイドにとってやりやすいのは、

まずは、「お客さんがしゃがんでいる状態」がベスト!

次に、「お客さんがつかまっている状態」

最後に「お客さんが漕いでいる状態」 (というか操作しにくいケースも・・)

となります。

ガイドは各自の技術。パワー、そして激流の構造を考慮し、どれを使うのかを考えるわけですね

次回、「しゃがませる」のデメリットを少しだけ説明し、このテーマをひとまず終わりにしたいと思います。

<→続きはこちらです>