ラフティングにおけるホールでのサーフィン♪

2019年8月30日

以前、川には「ホール」と呼ばれるものがあって、そこには上流に逆流する「バックウォッシ」ュというものがあると説明しました。 →こちらです。

そして、そこにボートが横向きになってしまった時には、下流側に体重を移動しないとボートは流れに食われてしまい、場合によっては転覆するということも説明しました。

こんな感じです。
(photographer 柏倉陽介さん撮影)

この体重を移動させる行為をラフティングでは「リーン」と呼んでます。リーンについての説明はこちらの記事を参考にしてください →こちらです

リーンを上手く使えば、ホールのバックウォッシュの中で上手くバランスを保ちつつも、その場にとどまることが可能になります!

これを「サーフィン」と呼んでます。

海のサーフィンと一緒です♪

ラフティングにおいて「サーフィン」は簡単に分類すると2つあります。

1.ホールなどのバックウォッシュを利用した形でのサーフィン
2.ウェーブ(波)のフェース上でのサーフィン

両方とも、その場にとどまるという現象は全く同じですが、その原理は全く異なるものです。(両方の要素を兼ねたサーフィンもあります)

今回は1のほうのサーフィンです。

このサーフィンはラフティングツアーなどでも、遊びの一つとして行っているものです。日常ではあまり体験できないことなので、ラフティングツアーにくるお客さんのなかには「サーフィン中毒」とみられる方々も結構います(笑)。

他はどうでもいいから、「とにかくサーフィンだけしたい!」といった感じです♪

とりあえず下の動画を見てみてください。四国の吉野川にラフティングチームテイケイとして、トレーニングにいったときの映像です。トレーニングの合間にサーフィンして遊んだ映像が入ってます

↓0:20~0:60秒くらいのところがサーフィンしている映像です。


(この動画はtsuyatsuya09s様のサイトより引用させて頂いてます)

見て分かるように、下流側にみんな移動してます。これをしないと上流側からぶつかってくる流れによって、ボートはへたしたら転覆させられるのです。

しかし、リーンしても水はボート内にどんどん入ってきてます・・。

まるでお風呂状態です(笑)

ボートが下流に流されない原理を説明します。簡単です。

映像では見えませんが、ボートの下部にバックウォシュ(逆流)があり、ボートはそれにより上流に運ばれます。しかし、ちょっと上流にはホールをつくっている落差(ドロップといいます)があり、それ以上ボートは上流には行けません。しかもそのドロップの上部から水がボートに向かって落ちてきているのです。

分かりにくいでしょうか・・。すみません

ようするに、ボートは両側からぶつかってくる異なる2つの流れに板挟みの状態になっているわけです。

ボートが途中で180度回転した場合は、当然逆サイドに移動することになります。

映像でも0:30秒過ぎにボートが反転したため。みんな逆サイドに移動してますね。
基本は常に「下流側!にいる」ということです。

では、もし上流側に移動したらどうなるでしょうか?

速攻で転覆します(笑)


(photographer 柏倉陽介さん撮影)

では、最後にもっと激しい「サーフィン」の映像を紹介します。
四国を流れる吉野川の激流「大滝」でのサーフィン映像です。

このように会社によっては、わざとホールに入ってサーフィンを楽しませてくれるところもあります。
特にこの大滝は日本でも有数のサーフィンスポットです!

非常に激しい上に、比較的安全にサーフィンを楽しむことができるからです。
これほど条件の整ったサーフィンスポットは世界でも稀ではないかと思いますね♪

2019年現在、増水の影響で大滝の地形(流れ)が変わり、このサーフィンが出来なくなってしまいました・・残念!

 

↑の映像で、サーフィンしている間にもガイドさんやお客さんが「リーン」を使っています。もしくはもっと大きな動作である「ハイサイド」と呼ばれるものも使っています。

「ハイサイド」についてはこちらの記事で説明しています。
→ラフティングにおける技術「ハイサイド(High-side)」