完璧(脱出不可能!?)なキーパーホール
前回の記事ではバックウォッシュからの脱出策の一例を挙げてみました。
そして、「このような捕まってしまう(ハマってしまう)可能性のあるホール(バックウォッシュ)を下る場合には、万が一の事を考え、下流に抜けている流れを前もって把握することが大切です」とも書きました。
しかし、中には下流に抜けている流れが全くといっていいほど存在しないホールもあるのです。
正確に言うと「下流に抜けている流れが存在しないホール」というのはありません。
なぜなら、その川が下流に流れている以上、絶対にホールのどこからか下流に水は移動しているはずだからです。
でなければ、その場だけに水がどんどん溜まっていってしまいますから(笑)
そんなホールはありませんよね
ですから、ここで意味する「下流に抜けている流れが全くといっていいほど存在しないホール」というのは、
「自らの力(人間の力)で抜けることはほぼ不可能なホール」というものです。
その代表的なものが、堰堤やダムの放水口などの人工物にできるホール(バックウォッシュ)です。特に大増水の時にできたりします。
例えば、こんなものです。
(この動画はAdamSpenceFilmsさんのサイトより引用させて頂いてます)
このようにコンクリートなどで、直線的にキレイに造られた人工物というのは、そのバックウォッシュも「キレイにである意味完璧なバックウォッシュ」を作りだすのです。
ここで言う「完璧」というのは悪い意味での「完璧」です。
この映像で見てみても、自分がハマったとして、脱出できる自信は全く無いですね・・
しいて言えば、左岸のほう(画面の奥の方)にあるホールの端くらいでしょうか。可能性があるのは。
ど真ん中だったら、もうアウトですね
バックウォッシュに飲み込まれながら、奥のほうに移動できればいいのですが、それまで息と体力が持つかどうか・・・・。
一方、自然の状態で作られたバックウォッシュというのは、ここまで「完璧なバックウォッシュ」を形成することはあまりありません。
たぶん、永い年月を経て、水の流れが岩や川岸などを削り取ってしまうからではないかと思っています。
それでも、「脱出がほぼ不可能に近いホール」も自然の状態でもたまにあるのですが・・・。
どちらにせよ、そのようなホールには近づかないことが1番でしょう
特にコンクリートで固められた人工物が作り出すホール。
これは要注意です!!
次回に続きます
→「危ないホールを生み出す堰堤の構造」
ディスカッション
コメント一覧
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そう呼ぶのは知りませんでした。
橋の支柱で舟がまっぷたつに折れ曲がり、
そのまま脱出できず、助けにも行けずに…
という話しを聞いたことがあります。
はまらないように気を付けなきゃですね。
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>itchannさん
コメント有難うございます!
私もそうのような状況を実際に目にしたことがあります。ラフティングのボートが橋桁に張り付いたのですが・・。大変でした。
常に安全には気を付けたいですね。