ラフティングにおける技術「ハイサイド(High-side)」

2019年8月30日

前回までに、ボートが岩に当たってフリップ(転覆)するケースを紹介、そしてその原因を簡単に説明してきました。

まだ読んでいないという方は、よかったらこちらの記事を読んでみてください♪

⇒ラフティングにおける川の障害物
⇒岩に衝突⇒転覆!
⇒ボートが岩に衝突して転覆する原因

では、もしそうなったときにはどうしたら、フリップ(転覆)を防ぐことができるのでしょうか?

答えは簡単です!

ボートの片側が持ち上げられるのを、体重をかけて強引に押さえ込んでしまえばいいのです。

これは以前説明したリーン(こちらを参照)と似ていますが、それをもっと大きく、極端にしたものと考えてもらえればいいです。

具体的には、「傾いているボートの片側(もちろん上部です)に、完全に体重を乗せてしまう」という行動になります。

これをラフティングの専門用語でハイサイド(High-side)と呼んでいます。

通常使う事は、あまりありません。

使うときはだいたい 「やばい・・・。フリップする!」 という時です。

ですから、ハイサイドをしている時の選手などは、たいていすごい顔をしていたりします(笑)。

下の画像は実際にハイサイドをしているところです。ちょっと分かりにくいですが。

2011年10月にコスタリアで行われた世界大会でのもので、カナダ代表の女子チームです。

 

ボートの左側に座っていた選手たちは、必死でボートの左側を押さえこもうとしています。右側の3人はボートに隠れて見えませんが、頑張ってハイサイドをかけようとしているところでしょう。

しかし、ボートを押す水の力が強く、彼女達のハイサイドもむなしく、結局はボートはフリップして、選手全員激流を流されてしまいました。

もしかしたら、ハイサイドをするタイミングが少し遅れたのかもしれません。

↓その様子が動画でも見ることができます。動画の冒頭のところです!


(この動画と上の画像はrgallo1958さんのサイトとより引用させて頂いてます)

一応、カナダ女子の名誉のために言っておきたいと思いますが、これは別にカナダ女子が未熟というわけではありません。むしろ女子の強豪国の一つですからね。

このコースが「簡単には下れないように、わざとこのように設定されているのです!」

 

まあ、基本的に競技中にこのハイサイドを使っているということは、かなり緊迫した状況なのは間違いないです。
転覆するかどうかの瀬戸際ですから・・・選手は必死ですね(^o^;)

次回はそんな話です。
<→続きはこちらです「渾身のハイサイド」>