『ファースト・ディセント!』part4
オーストラリアでリバーガイドをしていた時の回想記です♪(⇒過去記事はこちらです)
友人とカヤックで「Behana Gorge」という場所にある「Behana Creek」クリークを下った時の話を書いています。ここまでの流れです♪
⇒『ファースト・ディセント!』
⇒『ファースト・ディセント!』part2
⇒『ファースト・ディセント』part3
川の上流に向かって歩きはじめた私達は、隣に時折、姿を見せる「Behana Creek」の様子を見るにつれ、徐々に興奮していったのでした♪
「おい! 結構スゴイぞこれ!」
「グレード4どころじゃないな~」
「完璧にグレード5の箇所もあるぞ!!」
「そうだね・・・。あれはけっこうやばそう・・・」
「あそこに行ったらヤバイね・・・」
「でも、あそこを通ればいいんじゃない??」
「あそこは絶好のカメラポイントだな♪」
なんて会話をしながら歩いて行ったのでした。
そして、40分ほど歩くと道がなくなり、目の前にこんな光景が広がっていたのです♪
「ワオ~♪ スゲー!!」
「あそこの上まで上がれるかな??」
「でも、道はないから斜面を登らねくちゃいけないぞ」
「でも、いきなりあそこはヤバイんじゃない??」
「まだまだ下流に激流がたくさんあるのに、最初から無理することはないよ」
「確かにそうだな・・」
「すぐ下がどんな感じになっているか、ちょっと偵察してこよう!」
て感じで、みんなで下流の最初の落ち込み部を見に行ったのでした。
最初の激流は、落差約4~5メートルほどの落ち込みになっていました。
いきなり最初からアドレナリンが出てくるような激流です。
「ここなら、まあ問題ないかな・・。たぶん・・」
「そうだな。たぶんOkだろう!」
「しかし、この下は一体どんなになっているんだ???」
「さっき、ここまで歩いてきた道からほんの一部しか見えなかったからな~」
などと話していると、一人いなくなっていることに気づきました!
「あれ?クリスチャンがいない??」
「どこにいった?」
「さっきまで一緒にいたのに・・」
とみんなでスタート地点に戻ってくると、クリスチャンはもうヘルメット、ライフジャケットを着こみ、準備万端で、一人、遠く上流の川岸に立っていたのでした。
それが一番上の写真です。
写真の中央付近に小さく写っているのがクリスチャンなのです。
そして、この写真には写っていないのですが、クリスチャンが立っているところから、再び激しく狭い流れになっており、数メートルの落差がいくつかあったあと、最後に5メートルほどの滝があったのです。
その滝の真下には大きな岩があり、流れの半分以上は、その岩に直撃しているようなところでした。
やってやれないことはなかったのですが、少しでもコースを誤ると、滝を落ちた時に、そのまま岩に直撃してしまう危険性もあるので、私達はそこを下るべきかどうか迷っていたのでした・・。
しかし、クリスチャンは一人、そこに立ち、じっと流れを見ています。
私達からは約100メートルほど離れていたので、細かいクリスチャンの表情などは見えなかったのですが、
私「あれは、クリスチャン、下ってくるな・・・・」
私はその頃、このクリスチャンと一緒にカヤックで、クリークなどを下る機会が多かったので、すぐに分かったのです。
他の友人「でも、危ないぞ・・」
私「うん。ちょっと危ないね・・・」
「でも、たぶんクリスチャンは下るつもりだよ、あれは」
「ロープ持って待機しておいたほうがいいね」
他の友人「そうしよう!」
「あと、一人は写真も撮っておこう♪」
と、そんなやりとりがあって、ほどなく、やはりというかクリスチャンは一人カヤックを水に浮かべ、そこに乗り込んだのです。
「クリスチャンが来るぞ~!!」
てなわけで、「ちょっとせっかち君&特攻野郎クリスチャン」の滝落ちで私達の、Behaba Gorge(Behana Creek)のファースト・ディセントが始まったのです!
さて、クリスチャンは無事に下って来れるのか??
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