『ファースト・ディセント!』part4

2019年8月9日

オーストラリアでリバーガイドをしていた時の回想記です♪(⇒過去記事はこちらです)

友人とカヤックで「Behana Gorge」という場所にある「Behana Creek」クリークを下った時の話を書いています。ここまでの流れです♪

⇒『ファースト・ディセント!』
⇒『ファースト・ディセント!』part2
⇒『ファースト・ディセント』part3

川の上流に向かって歩きはじめた私達は、隣に時折、姿を見せる「Behana Creek」の様子を見るにつれ、徐々に興奮していったのでした♪

「おい! 結構スゴイぞこれ!」

「グレード4どころじゃないな~」

「完璧にグレード5の箇所もあるぞ!!」

「そうだね・・・。あれはけっこうやばそう・・・」

「あそこに行ったらヤバイね・・・」

「でも、あそこを通ればいいんじゃない??」

「あそこは絶好のカメラポイントだな♪」

なんて会話をしながら歩いて行ったのでした。

そして、40分ほど歩くと道がなくなり、目の前にこんな光景が広がっていたのです♪

 

「ワオ~♪ スゲー!!」

「あそこの上まで上がれるかな??」

「でも、道はないから斜面を登らねくちゃいけないぞ」

「でも、いきなりあそこはヤバイんじゃない??」

「まだまだ下流に激流がたくさんあるのに、最初から無理することはないよ」

「確かにそうだな・・」

「すぐ下がどんな感じになっているか、ちょっと偵察してこよう!」

て感じで、みんなで下流の最初の落ち込み部を見に行ったのでした。

最初の激流は、落差約4~5メートルほどの落ち込みになっていました。

いきなり最初からアドレナリンが出てくるような激流です。

「ここなら、まあ問題ないかな・・。たぶん・・」

「そうだな。たぶんOkだろう!」

「しかし、この下は一体どんなになっているんだ???」

「さっき、ここまで歩いてきた道からほんの一部しか見えなかったからな~」

などと話していると、一人いなくなっていることに気づきました!

「あれ?クリスチャンがいない??」

「どこにいった?」

「さっきまで一緒にいたのに・・」

とみんなでスタート地点に戻ってくると、クリスチャンはもうヘルメット、ライフジャケットを着こみ、準備万端で、一人、遠く上流の川岸に立っていたのでした。

それが一番上の写真です。

写真の中央付近に小さく写っているのがクリスチャンなのです。

そして、この写真には写っていないのですが、クリスチャンが立っているところから、再び激しく狭い流れになっており、数メートルの落差がいくつかあったあと、最後に5メートルほどの滝があったのです。

その滝の真下には大きな岩があり、流れの半分以上は、その岩に直撃しているようなところでした。

やってやれないことはなかったのですが、少しでもコースを誤ると、滝を落ちた時に、そのまま岩に直撃してしまう危険性もあるので、私達はそこを下るべきかどうか迷っていたのでした・・。

しかし、クリスチャンは一人、そこに立ち、じっと流れを見ています。

私達からは約100メートルほど離れていたので、細かいクリスチャンの表情などは見えなかったのですが、

「あれは、クリスチャン、下ってくるな・・・・」

私はその頃、このクリスチャンと一緒にカヤックで、クリークなどを下る機会が多かったので、すぐに分かったのです。

他の友人「でも、危ないぞ・・」

「うん。ちょっと危ないね・・・」

「でも、たぶんクリスチャンは下るつもりだよ、あれは」

「ロープ持って待機しておいたほうがいいね」

他の友人「そうしよう!」

「あと、一人は写真も撮っておこう♪」

と、そんなやりとりがあって、ほどなく、やはりというかクリスチャンは一人カヤックを水に浮かべ、そこに乗り込んだのです。

「クリスチャンが来るぞ~!!」

てなわけで、「ちょっとせっかち君&特攻野郎クリスチャン」の滝落ちで私達の、Behaba Gorge(Behana Creek)のファースト・ディセントが始まったのです!

さて、クリスチャンは無事に下って来れるのか??

<→続きはこちらです>