減少する「ボートの運動エネルギー」
引き続き「レースラフティングにおける運動エネルギー」の説明です。
今回は前回の補足説明になります。
ここまでの流れは以下の通りです。
前回の記事では、
実際の水面上を進むラフティングのボートには、実に様々な「ブレーキ要素」が働いているため、頑張って最大速度までボートのスピードを上げても、そのまま何もしなければ、ボートのスピードは徐々に落ちてきてしまう。
というところまで書きました。
これは誰でも簡単に想像できることでしょう。
例えば、自転車に乗っている時でも同じ事です。最初に頑張ってペダルを踏んでスピードを上げても、その後何もしなければ、もし自転車が水平な路面を走っているならば、徐々にスピードが落ちてしまい、しまいには止まってしまいます。
これは、空気抵抗や路面からの抵抗など様々な「ブレーキ要素」が働くためですね。
スピードが落ちるということは、つまりそのボートの「運動エネルギー」も落ちるということを意味します。
運動エネルギーというものは、その物体の”重さ”と”速度”によって決まってくるからです。
(参考:運動エネルギーの公式)
K= 1/2mv ²
(Kが運動エネルギー、mは物体の質量、vは速さです)
では、ラフティングのおける「ブレーキ要素」とはどんなものがあるのでしょうか?
簡単に今、頭に中に出てきたものだけ挙げたいと思います。
・通常の空気抵抗
・風
・水面からの抵抗(ラフトと水面の摩擦抵抗?)
・漕いでいる人の挙動
・波に当たった時に受ける衝撃
・波を乗り越える際の重力
・パドリングワーク
などなど・・・・・細かく挙げていけばもっと沢山の「ブレーキ要素」がでてくるのではないでしょうか。
イメージとしてはこんな感じですね♪
青の楕円がボート、その中の赤い円が「運動エネルギー」です。
せっかくボートの速度を上げて、その運動エネルギーも大きくなってきたのですが、途中で何らかの「ブレーキ要素」が影響し、その速度が落ちてきてしまいました。
すると当然、その「運動エネルギー」も小さくなってしまいます。
”運動エネルギー”とは、「運動している物体が持つエネルギー」のことです。
ラフティングで言えば、
”何らかの力”によって、移動している(=運動している)状態のボートが持つエネルギーとなります。
ここでの考え方はこうですね。
- まず静止しているボートに「漕ぐこと(パドリングワーク)」により、進む力を与える。
- その力により、ボートは動き出し、”速度”が生まれる
- 重さ”m”を持つボートが、速さ”v”で移動することになるので、運動エネルギー(K= 1/2mv ² )が生まれる
- しかし様々ブレーキ要素(抵抗)によって、速さ”v”が低下
- その結果、ボートの運動エネルギー(K= 1/2mv ² )も小さくなる
ということは、逆から考えれば、ごく当たり前の事ですが
運動エネルギー(K=1/2mv ² )を持っているボートは、外から、何も「ブレーキ要素」を加えられなければ、ずっと速さ”v”で進み続けます(エネルギー保存の法則より)
つまり、「ボートの運動エネルギー」というものは、
運動(移動)しているボートが、「さらにその状態で動き続けるためのエネルギー」とも言えるわけです。
ん??
何だか自分で書いていてもよく分からなくなってきそうですね(笑)
まあ、ようするに、”ボートを動かすためのエネルギー”と考えてもらえばいいと思います♪
(最初からそう言えよ・・と思われるかもしれませんが)
一度、作った「ボートの運動エネルギー」をそのまま最後までずっと利用できれば、ラフティング競技者にとって非常に楽なものとなります。(それはもはや競技とは言えないかもしれませんが・・・)
しかし実際には色々な「ブレーキ要素」が働くために、「ボートの運動エネルギー」は徐々に小さくなってきてしまうのです。
色々なブレーキ要素というものは、上で挙げた以下のものです。
・風
・水面からの抵抗(ラフトと水面の摩擦抵抗?)
・漕いでいる人の挙動
・波に当たった時に受ける衝撃
・波を乗り越える際の重力
・パドリングワーク など
楽は出来ないというわけです(笑)
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