重さがもたらす”剛性”の違い

2019年8月27日

前回の続きです。

かなり長く書いてきたリバーガイド(ラフティングのガイド)の「一人一艇トレーニング」シリーズですが、ようやく終盤に近づいて来ました(笑)

ここまでの流れです。

前回の記事では、

ボートの重さが軽くなる、つまり「ボートに乗っている人数」が減ることによって、

”ボートの剛性が高い状態で保たれる”という現象が起こる

ということを書きました。

そして、その例として「バケツのような容器」を使って説明しました。

こちらですね。

かなり極端な例となってしまいましたが、ラフト(ラフティングのボート)においても、全く同じことが起こるのです!

つまり、前回の記事での「空のバケツ」「一人しか乗っていないラフト」と考えてください。

そして、「水の入ったバケツ」「通常(人が6~8人乗った状態)のラフト」と考えます。

すると、「空のバケツ」の時と同じように、「一人しか乗っていないラフト」の場合も

”そのラフトとしては、剛性の高い状態”に保たれるのです!

一方、「通常(人が6~8人乗った状態)のラフト」の場合は、

”そのラフトとしては、剛性の低い状態”になります!

写真で確認してみましょう♪

まずは、「一人しか乗っていないラフト」 つまり「一人一艇トレーニング」の状態のものです。

(一人一艇トレーニング中)

 

(これも)

 

これらの写真で見ても確認できるように、「一人一艇トレーニング」ボートの形状は波に当たったとき、落ち込みを下ったときにでも、ほとんど変わっていません。

形状が変化していない(変化しにくい)=剛性が高い状態 ということです。

今度は「通常(人が6~8人乗った状態)のラフト」も写真で見てみましょう。

(一番前で楽しそうに漕いでいるのが私です♪)

 

(これも♪)

(これは後ろで♪

どうでしょうか?

ちょっと分かりづらいかもしれませんが、よ~く見ると
ボートが中央付近で曲がったり、よじれているのが確認できますね。


これは、ボート内部に乗っている人の重さの力、つまり重力がボートに影響を与えているためです。

つまり、形状が変化している(変化しやすい)=剛性が低い状態 ということです。

つまり、同じボートであっても”乗っている人数(重さ)”によって、そのボートの剛性というのが全く異なるものとなるのです。

同じ形状のボートであっても、その剛性が違えば、その性能は全く異なるものとなります。

これが、「一人一艇トレーニング」を行う上で生じてくる違い、

”ボートの性能、そのものが変わる”ということなのです。

では、このことが「一人一艇トレーニング」を行うことによって、どんな影響、効果をもっているのでしょうか?

これは、これまでのこのテーマの記事を読んでくださっていた方でしたら、もう簡単に想像できるのではないかと思います♪

そうです。

このことも、これまでと同様に、結局は「一人一艇トレーニング」ではより繊細な角度調整、ボートコントロールが必要になってくる・・・ということに繋がってくるのです。

というわけで、次回以降はこのことを少しだけ説明し、いよいよこの長いシリーズを終わりにしたいと思います♪

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