重さがもたらす”剛性”の違い
前回の続きです。
かなり長く書いてきたリバーガイド(ラフティングのガイド)の「一人一艇トレーニング」シリーズですが、ようやく終盤に近づいて来ました(笑)
ここまでの流れです。
- 「一人一艇トレーニング」
- 「一人一艇トレーニング」 では何が違う??
- 「推進力」が無くなると・・・
- 「推進力」がなくなると・・(その2)
- 失ってみて初めて気付く・・・・「お客さんの漕ぎの重要性」
- 確認です(一人一艇トレーニングの)
- ”重さ”というエネルギー
- ”重さ”というエネルギーが無くなると・・・
- 波の頂点における”重さ”の影響
- ラフティングボートは「インフレータブル」
- ラフティングにおける「ボートの剛性」
- “形状”と”剛性”
- ラフティングはなぜ「インフレータブル」なのか?
- ラフティングにおける「インフレータブルボート」の利点
- 「インフレータブルボート」の真骨頂!
- ”バケツ”と”ラフト”?
前回の記事では、
ボートの重さが軽くなる、つまり「ボートに乗っている人数」が減ることによって、
”ボートの剛性が高い状態で保たれる”という現象が起こる
ということを書きました。
そして、その例として「バケツのような容器」を使って説明しました。
こちらですね。
かなり極端な例となってしまいましたが、ラフト(ラフティングのボート)においても、全く同じことが起こるのです!
つまり、前回の記事での「空のバケツ」を「一人しか乗っていないラフト」と考えてください。
そして、「水の入ったバケツ」を「通常(人が6~8人乗った状態)のラフト」と考えます。
すると、「空のバケツ」の時と同じように、「一人しか乗っていないラフト」の場合も
”そのラフトとしては、剛性の高い状態”に保たれるのです!
一方、「通常(人が6~8人乗った状態)のラフト」の場合は、
”そのラフトとしては、剛性の低い状態”になります!
写真で確認してみましょう♪
まずは、「一人しか乗っていないラフト」 つまり「一人一艇トレーニング」の状態のものです。
(一人一艇トレーニング中)
(これも)
これらの写真で見ても確認できるように、「一人一艇トレーニング」ボートの形状は波に当たったとき、落ち込みを下ったときにでも、ほとんど変わっていません。
形状が変化していない(変化しにくい)=剛性が高い状態 ということです。
今度は「通常(人が6~8人乗った状態)のラフト」も写真で見てみましょう。
(一番前で楽しそうに漕いでいるのが私です♪)
(これも♪)
(これは後ろで♪
どうでしょうか?
ちょっと分かりづらいかもしれませんが、よ~く見ると
ボートが中央付近で曲がったり、よじれているのが確認できますね。
これは、ボート内部に乗っている人の重さの力、つまり重力がボートに影響を与えているためです。
つまり、形状が変化している(変化しやすい)=剛性が低い状態 ということです。
つまり、同じボートであっても”乗っている人数(重さ)”によって、そのボートの剛性というのが全く異なるものとなるのです。
同じ形状のボートであっても、その剛性が違えば、その性能は全く異なるものとなります。
これが、「一人一艇トレーニング」を行う上で生じてくる違い、
”ボートの性能、そのものが変わる”ということなのです。
では、このことが「一人一艇トレーニング」を行うことによって、どんな影響、効果をもっているのでしょうか?
これは、これまでのこのテーマの記事を読んでくださっていた方でしたら、もう簡単に想像できるのではないかと思います♪
そうです。
このことも、これまでと同様に、結局は「一人一艇トレーニング」ではより繊細な角度調整、ボートコントロールが必要になってくる・・・ということに繋がってくるのです。
というわけで、次回以降はこのことを少しだけ説明し、いよいよこの長いシリーズを終わりにしたいと思います♪
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