あれ・・?

2019年8月6日

オーストラリアでリバーガイドをしていた時の回想記です♪(⇒過去記事はこちらです)

リバーガイド人生において初めてのフリップをした時の話です。
前回の続きになります。

1997年の10月くらい。

ラフティングを始めて8ヶ月が過ぎようとしていた頃、私はタリー川にて初めての「フリップ」というものをしてしまいました。

フリップとは「ボートが転覆」することです。!

オーストラリアのタリー川というのは、1年中ラフティングができる場所で、その激流は、ラフティングツアーを行なっている川では、

「世界でも最もテクニカルな川の一つ」と言われているところなのです。

そんな場所で、無事にラフティングガイドになることが出来て、今こうして働いている。

しかも、まだ一回もフリップしていない・・・・。

この回想記をこれまで読んできて頂いている方には、もうだいたいの予想はついてきていると思うのですが・・・・(笑)

若い頃の私は本当に自信過剰の性格で、「自分は新人でもフリップはしたくないし、ベテランガイドにも負けたくない!」と強く思っていたので、

それを「ある程度、出来ている」と思い始めていた私は、いつものごとく、ちょっとした「慢心」のようなものが芽生え始めていたのです。

その日は日本人のお客さんでした。

そして、それはいきなり起こりました。

場所は午前中の激流の一つである「ダブル・ウォーター・フォール」。

名前のごとく2つの落ち込みが連続して続く激流です。

特に一段目が急な落ち込み部となっており、強い「バックウォッシュ」を作っている場所でした。

「バックウォッシュ」とは水の流れがつくる逆流のことです。

こちらの記事で説明しています⇒『なぜボートは転覆するのか? 』

激流の構造的には特に難しいということはなく、通常の水位であれば、スピードを付けてその落ち込みを真っ直ぐに抜ければほぼ問題はありません。

しかし、その激流を前にして、その日の私にはちょっとした欲が出ていました。

「いつも通り、ただ真っ直ぐ下ってもつまらないな・・・」

「よし、今日はわざと岸際にある岩のギリギリを狙って落ちて、岩の後ろに入るように下ろう!」

「そのためにはスピードがいるな」

と考え、お客さんに

「ここがスピードを付けて行きたいので、ギリギリまで頑張って漕ぎましょう♪」とハッパをかけたのでした。

別にそんなことをする必要性は全くなかったのですが、その日はちょっといつもと違うことをしてみたくなったのです。

ガイドになってしばらくたって慣れてきたというのもあるでしょう。

私達のボートはみんな頑張ってくれたおかげでいい感じにスピードに乗りました!

「よし!、十分なスピード! あとは岩ギリギリを行けば、ボートはかっこ良く落ち込みを突破して岩の後方へ落ちるはず!」

と思いましたが、ボートが岩に近づくにつれて、

「あ・・・。ちょっとコースがズレている・・・」

「これは少し岩にかするかも・・・」

「いや、ちょっとではないな・・・」

「けっこうぶつかる・・・」

「でも、修正はもうできないな」

「いや、大丈夫だろ!」

「今までフリップしてないんだ!」

「岩にぶつかっても、なんとかなるだろ!」

次に瞬間、

ガツっ!!  

クルリン・・  

スパっ!!

あれ・・?

頭の上に水面がある?????

音で表現するとこんな感じでした(笑)

<→続きはこちらです>