「漕ぐ!」+「スピード!」⇒突破力!!
今回も前回(⇒「スピード!」⇒ビックスプラッシュ!! )に引き続き、ラフティングツアーにおける「漕ぐスタイル」の長所について説明したいと思います。
前回の記事では漕ぐことで、より速いスピードをつけることにより、波にぶつかった際の水しぶき「スプラッシュ」がより大きくなると説明しました。
これはただ単純に「大きな水しぶきが出来るのが楽しい!!」といったものです。
別に「ビックスプラッシュ」が出来たから、より川を安全に下れるとか、そういった次元の話ではありません!
しかし、今回説明する「漕ぐスタイル」の長所は、「激流を下る技術」に直結してくるものです。
それは「波」や「ホールのバックウォッシュ」に対する突破力という点での長所となります。
(バックウォッシュに関してはこちらの記事を参考♪⇒「なぜボートは転覆するのか? 」)
もう一度、前回の記事で使った動画を載せます。
ちなみに、これは去年、群馬県みなかみ町でラフティングツアーなどを催行している『カッパCLIB』 という会社のスタッフと一緒に新潟県の信濃川に行ったときのものです。
(カッパCLUBには大変お世話になりました♪)
私はこのときはまだプロの競技チーム(チームテイケイ)に所属しており、この映像の中では右側の真ん中で漕いでいました♪
最初の波での「ビックスプラッシュ」のあとに、すぐ大きなホールが待ち構えていました。
私達のチームは、そのままのスピードを維持するために「漕ぎ続け」、ホールのバックウォッシュをなんとか突き破ることが出来たのです。
連続写真で説明します。
↑波を超えた直後に大きなバックウォッシュを伴うホールが待ち構えていました。
↑スピードが遅いと、バックウォッシュを突き破ることが出来ないため転覆する可能性があります。ですからそのまま漕ぎ続けます。
↑バックウォッシュにボートが入る瞬間、みんなでタイミングを合わせ「オリャー!」って感じで、さらに強い一漕ぎです!!
↑バックウォッシュの中でも、しっかりと漕ぎ続け(水を掴み続け)、ボートをバックウォッシュの向こう側へと押し込みます。
「押しこむ」=「貫通させる」と言ってもいいでしょう。
ボートの先端がバックウォッシュの向こう側へ突き出ました!
さらにボートが「貫通」し続けます!
最後は、やや危なかったものの、なんとかボートはバックウォッシュを貫通(突き抜け)ました。
もう少しスピードが足りなかったら、もしかしたらバックウォッシュを突破できずに転覆してたかもしれません。
みんなで「危なかった~」と話しているところです(笑)
このように「漕ぐ」ことにより、よりボートにスピードを持たせることで、「波」や「ホールのバックウォッシュ」に対する貫通力=突破力を強くさせる事が出来るのです。
これは激流を安全に(転覆させずに)、下るためにはとても重要な要素となってきます。
今回はラフティング競技チーム時代のものを例にしましたが、これは「ラフティングツアー」でも全く同じことなのです。
「じゃあ、全部漕いで下ってくれば1番安全なんじゃない???」と思うかもしれません。
しかし、ラフティングツアーにおいて、「お客さんに激流の中でも、ガンガン漕いでもらうこと」というのは、そんなに良い事(長所)ばかりではないのです。
次回以降、長所とは反対の、ラフティングツアーにおいて「漕がせるスタイル」の短所について説明していきたいと思います。
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