運命のエディーキャッチ!

2019年7月31日

回想記です♪(⇒過去記事はこちらです)

前回の続きです⇒『ショットガンのチーム♪ 』

いよいよ始まった「ショットガン」

最初の大きな激流「アラームクロック」を無事に下り、前回失敗した難関「シアター」も上手く下ることができました♪

そのシアターでのエディキャッチも上手くいきました。

「エディ」と流れの中の岩の後ろや、川岸の流れのないところの名称で、ボートを止めるときなどに利用する場所のことです。(正確には流れが無いわけではありませんが・・・)

「エディキャッチ」とはそこにボートを止める(停める)ことを意味します。

オーストラリアのタリー川でのラフティングでは、川岸にロープを持って他のボートのレスキュー体勢を作る場所というのがたくさんあります。

人が落ちた時や、ボートが転覆したときにすばやく川岸からロープを投げてレスキューするためです。

そのためには、まずしっかりと自分のボートを「エディ」に止める「エディキャッチ」の技術ができなくては話しにならないのです。

ガイド試験である「ショットガン」では、このエディキャッチの能力もしっかり見られるのです。

もし1回でもミスするようなことがあれば合格はまずありません(1997年当時の話です)

場所によっては、この「エディキャッチ」がとても難しい場所もあります。

数多くある「エディーキャッチ」の中で、その日の水量で、最も難しいものというのが、「シアター」に続く難関「ステアケース」での左岸への「エディーキャッチ」でした。

私の前にその左岸への「エディーキャッチ」を試みていたボートは3艇ほど、ことごとく失敗していました。

誰かが成功していれば私が行う必要はなかったのですが、私の前に誰も成功しなかったのです・・・。

ということは私がやらなければいけません!

正式なガイドでさえも結構失敗する「エディーキャッチ」です!

正直「重たいボート」でのその場所での「エディーキャッチ」はあまり試みたくありませんでした。

それを行うためには、その激流「ステアケース」の最初の落ち込み「オー・スイート・ジーザス」を下った後にボートを岩にぶつけ、その反動を利用する必要があったからです。

(2012年現在では既に落ち込みの形状が変わり、そんなことをしなくとも左岸へのエディーキャッチを行えるようになったのですが・・・)

非常に重たいボートのため、その岩へのあて方が悪いと、誰かが落水したり、ヘタしたら転覆するというリスクが高くなるのです。

それに加えて、止まるエディーのすぐ上流には「ヒーローズホール」と呼ばれる捕まったら最後、「サーフィン」させられてしまい、なかなか出られない「キーパーホール」が待ち構えているのです。

「サーフィン」についてはこちらの記事で説明しています♪⇒「ホールでのサーフィン」

左岸への「エディーキャッチ」を成功させるためには、落ち込みのあとに正しい角度で岩に当てること。

その後すぐに体勢をたてなおし、ホールに捕まらないようにしながら左岸に渡るという作業が必要になるのでした。

私の心の中 「うん・・・よりによってみんな失敗したな・・・。ここで失敗すればやはりショットガンも失敗だな・・・」

「絶対成功させてやる。まずは岩にちゃんとした角度・・。そのあとすぐにお客さんに漕がせて・・・。それでもって・・・」

一回のミスも許されない「ショットガン」

その激流一つ一つ、細かい操作の一つ一つが勝負の分かれ道だったのです!

「オー・スイート・ジーザス」に入った瞬間! この時すでに下流への岩への角度を調節しながら下っています。さすがに表情は真剣ですね(笑)当たり前か♪

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