ガイドトレーニングコース初日!

2019年7月30日

回想記です♪(⇒過去記事はこちらです)

前回の続きです。⇒『顔合わせ』

1997年5月。オーストラリア、タリー川でラフティングガイドを養成するためのトレーニングコースが地元のラフティング会社であるRNRにて設けられたのです。

全部で5週間の行程で、月曜から金曜までがトレーニング日でした。

土日は休みでケアンズにバスで戻ることができました。

平日は世界遺産にも指定されているタリー国立公園の熱帯雨林の中でキャンプ生活をしながらのトレーニングです♪

ラフティングをおこなっている激流区間は人里離れたところにあり、一番近くのタリーという街までは約50キロもありました。

当然、買い出しにもいけないので、約20人分。5日分の大量の食料を持込み、朝と夜はトレーニング生みんなで自炊しなければいけませんでした。

しかし、昼間だけはラフティングツアーのランチスポットに行き、お客さんと一緒にランチをとることができました。

そして、いよいよトレーニング開始の日。

朝6時前にRNR社のマイクロバスに乗って、ケアンズを発ち、タリー川を目指しました。バスの外はまだ暗いです。

私はすでにタリー川でのトレーニングを行なっていたので、いつもとさして変わらぬ感じでしたが、他のトレーニング生のほとんどは初めてのタリー川です。

みんな、トレーニング内容も何をするのかよく分からず、さらに、いつクビを切られるかも分からないといった状況の中で緊張している人もいたことでしょう。

私も詳しい内容は知りませんでしたが、「とりあえず激流で泳がされる」ということだけは聞いていたので、その覚悟だけはしていました(笑)

タリー川に到着し、さっそく4艇ほどのボートに別れ、まず最初に1本タリー川を下ることになりました。

コースディレクターのピーター(めっちゃ怖い人です)の他にも、ガイドが3人。インストラクターとしてコースに参加していました。

ツアー中は、いつも笑顔を絶やさず優しい感じの3人でしたが、このトレーニングコースでは違いました。

ピーターがいることもあったのでしょうが、いつもとは違う厳しい表情をしており、口調もなんだか違う感じです。

私は「あれ?普段の時と少し雰囲気が違うな・・・。」と思いながらも、いつもの感じで話しかけると、

なんだかちょっとよそよそしい感じです。

その態度で、私は「このトレーニングコースでは、今までで私が受けてきたトレーニングとは全く別物なんだな・・」と感じることができました。

相手はあくまでもコースのインストラクター。私は生徒です。

この立場の違いをはっきりと再認識しました。

最初はピーターを含めた各ガイドが普通に操作し、トレーニング生はただボートに乗っているだけで、タリー川をスタートからゴールまでまで下りました。

通常のツアーだったら計4時間半かけて下るところを2時間程度で下ってしまいました。

多くのトレーニング生にとっては初めてのタリー川の激流だったので、みんな興奮していたようでした!

そして、ランチをとって再び川のスタート地点へ移動。

私はてっきりボートの基本的な操作でも教えてくれるのかと思っていましたが、私達が受けた指示は、

「じゃあ、とりあえず下ってみろ!」

「え?いきなり?? みんな、何も知らないじゃん・・・」

ほとんどのトレーニング生はラフティングのラの字も知らないような素人ばかりです。

一回下っただけで、いきなりいテクニカルなグレード4のタリー川をくだらせるとは・・・

その結果は簡単に予想できてしまいます!

そんな私の心配などつゆ知らず・・・。

指示されたからには行くしかありません。

約20人のトレーニング生が4つのボートにバラけ、適当にガイド役を決め、他の人はお客さん役となりタリー川へと突入していったのでした。

そう、素人の集団がタリー川へと挑んでいったのです(笑)

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