それぞれのバックボーン
オーストラリア時代の回想記です♪(⇒過去記事はこちらです)
ラフティングガイドを養成するトレーニングコースの第2週目が始まりました。
基本的にこの週も、ひたすら激流を泳いでいたように記憶しています(笑)
タリー川をラフティングのボートで下っては泳ぎ、そしてまた下っては泳ぎの繰り返しです。
しかし、2週目になるとより実践的なトレーニングも行うようになってきました。
トレーニングコースの指揮官でもあるピーターが、
「あそこの岩の後ろにボートを止めろだの」だの、
「この流れを横切れ」だのと具体的な指示を出すようになってきたのです。
そして、この頃になると各トレーニング生の性格とか特徴も、ハッキリと現れてきたのです。
トレーニング生の年齢はみんな22歳~30歳くらいの間でした。
当然、それまで生きてきた人生というか、バックボーンは全く異なります。
ある人は、軍隊に所属していた人だったり、普通の会社員だったり、農場で働いていた人だったりなどです。
そのバックボーンの違いなのか、元々の性格のせいなのか、色々な状況における対処の仕方や、対応の仕方というのは本当に人それぞれで面白かったです。
例えば、ボートが危ない箇所に流されてしまった時など、ある人はパニクってしまい大声や奇声を発したり、
またある人は何を考えているのか全く分からないほど、無表情で無言だったりです。
逆に、そんな状況でも落ち着いて対処している人もいました。
自分の思うようにいかないと、すぐにイライラして八つ当たりのような態度を取ってしまう人もいました・・・。
この時のトレーニングコースほど、
「いろいろな人間がいるんだな・・・」と思ったことはありませんでした。
もちろん、それまでの人生でも、日本での学生時代などには色々な人に出会い、色々なタイプの人間に会ってきましたが、それでも自然と似たような人間が自分の周りに集まっていたせいなのか、それほど強く実感することはなかったのです。
しかし、このトレーニングコースは違いました。
「生き残り」をかけたコースということもあったでしょう。そして、タリー川の「激流」という危険性と直に接していたせいかもしれません。
ちょっと、大袈裟かもしれませんが、
人間の生臭さ?というものを肌で感じ取れるトレーニングコースでした。
その人の良い部分。そして悪い部分というものが嫌でもハッキリと感じ取れてしまうのです。
まだ、お互いラフティングガイドになっていませんでしたが、
「この人はガイドになっても信頼できる奴だな♪」
とか、逆に
「こいつは、仮にガイドになっても、いざというときはあまり当てにはできないな・・・」
と思ったものです。
そして、その私の予測は後々、正しかったことが分かりました(笑)
やはり、ある「特別な環境下」では人の本性というか、本当の姿というものがより如実に現れてくるのかもしれませんね。
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