「一人一艇トレーニング」 では何が違う??

2019年8月14日

ここ最近はリバーガイド(ラフティングのガイド)のトレーニング方法について、その一例を紹介しています。

しばらくは、かなり専門的な内容となってしまいますので、興味ない方はごめんなさいm(_ _)m

では、前回からの続きです。

前回は「一人1艇トレーニング」なるものも紹介したところまででした。

⇒「一人1艇トレーニング」

これですね。

そして通常時のラフティングというものはこちら♪上と同じ場所です。

この2つの違いは、

・4つあった「ボートに影響を及ぼす力」が3つに減った。

・「ボート+人」の重さが軽くなった。

です。

ちなみに、ラフティングの操船技術における、ボートに影響を及ぼす「基本的な4つの力」とは、

1.川の流れ(水の力)
2.「お客さんの漕ぎ」
3.「ガイド自身のパドルワーク」
4.「慣性力」

としています(詳しくは以前の記事を参考にしてください♪⇒前回の記事にリンクあります)

つまり、4つあった「力」が3つ減り、ボートの重さも軽くなったのです。

「簡単になるのではないか?」と思われる方も多いのではないでしょうか??

それは、ある意味で正解です。

しかし、またある意味では、不正解とも言えるのです。

これは体力的、技術的という意味でもそうですし、

この「一人一艇トレーニング」を行う川、激流の状況にもよります。

ある状況によっては、「全然簡単になってしまう」という事ももちろんあるでしょう(笑)
(まあ、この辺はまたのちほど)

まず、「お客さんの漕ぎ」が無くなったことによる影響は何でしょうか? 

力の合成具合から考えると、通常は4つある「ボートに影響を及ぼす基本的な力」が3つに減ったので、合成自体はやや簡単になります。(あくまでも考え方自体が簡単という意味です)

しかし、「お客さんの漕ぎ」というものは、「ボートに推進力を与える力」ともなります。

ガイド一人でも、もちろん「推進力」をボートに与えることは可能ですが、やはり一人では限界があります。

「お客さんの漕ぎ」がボートの「推進力の大部分」を生み出しているのです。

つまり「一人1艇トレーニング」では、

・「ボートの推進力」が必要な場面において、それが得られない・・・

⇒全て「ガイド一人」で行わなくてはいけない!!

ということになります。

これは状況によってはかなり困難なものになります(笑)

その辺のことはまたあとで説明していきたいと思います。

そして、つぎに「ボートの重さ」が軽くなった・・・ということについての影響は何でしょうか?

これも当たり前ですが、ボートを操作する際のパドリングが簡単になります♪

自分だけの場合と、お客さんも7人乗せている場合というのは、全く違うのです。

重さにして約400キロくらいは違いますからね(笑)

この点についてはフィジカル的に「かなり楽になる」と言えるでしょう!!

しかし、「軽くなる」ということは「重さを失う」ということです。

「重さを失う」ということは「エネルギーを失う」こととも言えるのです!!

少し表現が難しくなってしまいますが、

通常のラフティングにおいては「ボートの重さ」、つまり「ボートの重さが生み出すエネルギー」を利用している場面というものが、非常に多いのです。

それはガイド自身が意識して利用していることもりますし、

無意識に(もしくは知らないで・・)それを利用している。 その「恩恵」を受けていることもあるでしょう。

そして、この「ボートの重さ」が軽くなることにより、

「ボートの性能、そのものが変わる」という現象も起こるのです。

ちょっと今日の内容は意味が分からない・・という方もいるかもしれません

次回以降、一つ一つ、もう少し詳しく説明していきたいと思います。

<→続きはこちらです>