川へ。そしてまた川へ。
回想記です♪(⇒過去記事はこちらです)
1997年2月にラフティングのガイド(リバーガイドと言います)のトレーニングを現地のラフティング会社RnRで始めた私は、ほぼ毎日のように川に通っていました。
(トレーニング当時のもの。私は後ろでなぜかバンザイ?をしてます。)
トレーニングは基本的に自分がやりたい時だけ行うという形式で、休みたいようであれば別に休んでも構わないという「完全に自己管理」の形式でした。
とは言っても週3日くらいでは、他のガイドや会社に
「あいつはヤル気があのか??」
と思われてしまうことは必至です。
実際にそのようなケースで会社から「クビ」を言い渡されたトレーニング生も何人かいました。
私にとっては、このRnR社でのトレーニングは、まさに
「オーストラリアに来た目的への第一歩」
であり、ここで脱落することは
「自分の目標(当時は夢と言ってよかった)を断念すること」
と思っていたので、それなりに必死でした。
しかし、必死とはいっても前回の記事で書いたように、
「毎日の練習(トレーニング)で自分が上達していくのが楽しくてたまらない」
状態だったので、
トレーニングが苦しい、辞めたい・・・とか
朝、川に行くまでのバスの時間が憂鬱・・・
といったことは全くありませんでした(^o^)
このような気持ちで特に初期のトレーニングを行えたことは自分にとって本当にラッキーだったと思っています。
人によっては、トレーニングを重ねるごとに、だんだん表情が冴えなくなってきて、元気がなくなってきたり、明らかに緊張しすぎていたりと、
外から見ていても気の毒に感じてしまうようなトレーニング生も過去に数多く存在したのです。
自分で言うのも何ですが、私は上達が早いほうだったと思います。
ランチの時間の自主練も功を奏し、トレーニングを始めて4日目くらいからは、午後の簡単なセクションでのボートの操作をさせてもらえるようになりました。
ボートには「お客さん」が乗っているので、あまり無謀なことは当然できません。
あくまでも安全性を考慮し、そのトレーニング生のレベルによって、操作させてくれる激流をボートに乗っている各ガイドが判断するのです。
毎日のように通っていると、他のガイドも私のことを早く覚えてくれるようになります。
そして、
「Keita。昨日はどこを操作したんだ?」
「そうか。じゃあ、今日もそこを操作していいよ」
もしくは
「今日はここも操作してみろ」
って感じで、自分でボートを操作していく激流の数が日々多くなっていったのです。
あるガイドは
「keita。お前は飲み込みが早いな。この調子なら早くガイドになれるよ!」
なんてことも言ってくれるものですから、私もそれを真に受け調子にのってしまっていました(^O^)
もちろん、横でガイドがしっかり補助をしてくれているのですが(笑)
タリー川は基本的に午前中のセクションに、「危なくて難しい瀬」が集中してます。
午後ももちろん、そのような瀬はあるのですが、セクション全体で比べると、その難易度や密集度は低いものになります。
ですから、トレーニング生はまず午後のセクションをある程度こなせるようになってから、午前のセクションを練習するようになっていくのです。
トレーニング生の上達具合の目安として、「まだ午後だけしか操作させてもらえない」のと
「午前の激流もいくつか操作させてもらえている」というのは大きな違いがありました。
よって、段階としては
1,午後のセクションの瀬を少しずつ操作させてもらえるようになる。
2,午後の全てを任せてもらえるようになる。
3,午前のセクションも少しずつ操作させてもらえるようになる。
4,午前のセクションも全て任せてもらえるようになる。(=全ての激流)
5,十分なレベルに達したらガイドテストを受ける。
といったものになっているのです(1997年当時の話です)
当時はまるっきり素人がタリー川で、ガイドのテストに合格するのは、通常4~6ヶ月間以上。人によっては7~10ヶ月もかかっていました。
もちろん、その間は無給です!!
トレーニングをしている時は他の仕事をする余裕なんてありませんから、早くガイドになって「稼げる」ようになることは、そこで生活していこうと思うものにとって、本当に死活問題でもあったわけです。
ガイドに成る前に、自分の貯金が底をついてしまったら、ほとんどの人にとって、それは「ゲームオーバー」となってしまうのです
私自身、他のガイドの話を聞いたりして、
「1ヶ月後くらいに午前中のセクションのどこかをガイドできるようになれば上出来だな」
と考えていました。
しかし、予想外に「その日」は早く、しかも突然やってきました!!
忘れもしないトレーニング開始17日目。
私は「午前中のどこか」を通り越して、いきなり
「タリー川全ての激流」で、ボート操作をさせてもらうチャンスをもらったのでした!
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