訪れたチャンス!「全ての激流を!」
回想記です♪(⇒過去記事はこちらです)
オーストラリアでトレーニングを始めて17日目のタリー川。
私はこの日、思いもがけなかったチャンスを得ることになりました!
その日、一緒に乗ったガイドはジョニーという古株の人でした。
このジョニー。身長が2メートル近くあるような長身のガイドで、超~良い人でした!
(2019年の世界大会で再会した時に撮ったジョニーとのショット。この記事の時から約23年後のものですね(^o^))
ケアンズでラフティングツアーが始まった1980年台中盤からずっとRnR社でガイドをしている人で、いつもニコニコしていて、ラフティング技術も一流。
「川が増水していて、他のガイドが緊張した面持ちでいるときも、大抵の場合は余裕の表情でいる」
「普段はおちゃらけているが、いざというときには頼りになって他のガイドからも常に一目置かれている」
そんなガイドでした。
後に、私の最も尊敬するガイドの一人となった人です。
そんなジョニーと一緒のボートに乗ることになり、確かお客さんは外国人の方5人でした。(どこの国だったのかは忘れましたが・・・)
ジョニー 「keita。お前は毎日、川にトレーニングに来ていてすごく良くなってきている。今まで午前中のセクションはガイド(ボートを操作することです)したことあるか?」
私 「いや。無いです。午後のセクションだけです」
ジョニー 「そうか・・。どうだ? 今日は午前中のセクションもガイドしてみるか?」
私 「本当ですか?やります!!どの激流をガイドさせてくれますか?」
ジョニー 「ALL!」
私 「え? 全部??」
ジョニー 「そう全部だ。 今日は全ての激流をガイドしてみろ」
正直、その時は「いかに自信過剰の私」とは言え、全ての激流をガイドできる技術があるとは思っていませんでした。
しかし、これはチャンスです。
私は多少、不安があったことは事実ですが、このところ自分でも上達してきているのは分かっていましたし、
何より、この折角のチャンスをものにしたいと考えていました。
トレーニングを始めて17日目で全ての激流をガイドしたとなれば、他のガイドの見る目もまた違ったものになってきます。
ここを上手くこなせれば、次からも午前中のセクションをガイドできるチャンスは確実に増えていくことになるでしょう。
そうなれば、会社の上の人間も自分を認めてくれて、この会社で働かせてもらえるようになる可能性も上がるに違いない・・・。
そんな事を考え、
「やります!!」
と答えました!
外国人客なので説明は当然英語で行います。
私は英語での説明はまだしたことなかったのですが、外国人ガイドが話しているのを聞いて、家で秘かに英語の説明文を紙に書き、それを実際に話す練習をしていました!
そのおかげで初の英語での説明も無難に乗り越える事が出来ました。
そして、ボートはいよいよ午前中のセクションへ・・・。
その結果は・・・・。
完璧でした!!
もちろん、当時の自分にとっての「完璧」なのですが、ほとんどミスもすることなく全ての激流を下ってくることができたのです。
ジョニーもお世辞でしょうが
「今日は全てのガイドの中で、お前が一番上手かった! GOOD JOB!」と言ってくれたのです。
もう最高の気分でした!!
この日、このチャンスを上手く生かせたことも嬉しかったのですが、ジョニーが自分を認めてくれ、チャンスをくれたことがとても嬉しかったのです。
この日の充実感。達成感というのは、もしかしたら今までの人生の中でも最高のものだったのかもしれません!
そして、私が考えたように、この日を境に、次の日からは私は全ての激流をガイドさせてもらえるようになりました。
全ては順調だったように感じられました。
しかし、ラフティングの神様はそんな「調子に乗っている自信過剰の若者」をいつまでもほっとくほど甘いものではなかったのです・・・。
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