ボートが岩に衝突して転覆する原因
前回の続きです。前回はボートが岩に当たって転覆する動画を紹介しました。まだ見ていない方はチェックしてみてください。 ⇒こちらです
その転覆した原因の要素として、水の流れが関係してくるというところまで説明しました。
ただ単純に「ボートが岩にぶつかった事自体」だけが原因ではないのです。
今回は、そのことを前回と同じ動画を使って、それをいくつかの静止画に分けて説明したいと思います♪
↓まずボートが岩にぶつかった直後です。このときはまだボート自体にそれほど大きな変化は見られません。多少の衝撃はありますが、ボートに乗っている人達も全員まだ落ちたりしてません。
注意して頂きたいのは、ボートが岩に当たったことにより、ボートがその場に一瞬停止してしまうという事です。
↓次の瞬間です。ボートがそこに停止したことにより、ボートの左側の側面に水の流れが当たり始めました。それにより、ボートの左側が若干水中に沈み始め、逆に右側は岩に乗り上げる形で持ち上げられます。
↓ボートは水の流れに押され続け、さらに傾きます。ガイドさんはなんとかボートがそれ以上傾かないように、右側に体重をかけ、なんとか押さえようとしてます。
↓しかし、水がボートを押す力は強く、ボートはほぼ垂直な状態まで傾いてしまいました。
↓さらに押され、ボートの人達の半分以上は水の中に。こうなったら、もうやることはありません・・。素直にひっくり返るのを待ちましょう♪
↓転覆!ちなみにラフティング専門用語で転覆のことをフリップと言います。
どうでしょうか?
写真で確認しても分かるように、ボートが岩に当たって転覆するときには、順序として、
- ボートが岩に当たりその場に止まってしまう
- その止まったボートに水流が当たることにより、ボートは岩と流れによって板挟みの状態になる
- ボートは水に押され続けることにより、「ボート自身の逃げ場」を求め、岩の上のほうに持ち上げられる
- 持ち上げられたボートの角度は徐々に90度に近づいていく
- ある段階を過ぎると一気に転覆へ
この基本的な原則をしっかり理解しておくと、ボートが岩に当たった時の対処の仕方にもかなり差がでてくると思います♪
では実際に、もしそうなったときには、どうしたらフリップ(転覆)を防ぐことができるのでしょうか?
次回はその事について書きたいと思います。
こちらです→ラフティングにおける技術「ハイサイド(High-side)」
補足:ちなみに、もし岩に当たったボートが「ボート自身の逃げ場」を見つけられなかったときはどうなるでしょうか?
⇒全く違う結果になります。それはまた別の機会に説明したいと思います。
こちらです「ラフティングにおけるラップ(wrap)とは」
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