リーン(ラフティングの技術)

2019年8月30日

ここ最近、ボートが流れに食われてバランスを失う という話題で書いてきました。

何の話という方はこの記事から読んで読んでみてください♪  →こちらです

前回、ホールを上手く抜けるためには、「ホールがつくっているバックウォッシュに対して、ボートを真っ直ぐに当てる」という事を説明しました。

これは本当に基本的なことです。しかし、それが出来ない状況だったら・・・。

ラフティング競技では、特にスラローム種目において、こういう状況が主催者側によって故意♪に設定されます。

以前載せた動画をもう一度ご覧ください。

2010年オランダでの世界大会でのスラロームです。チームはブラジル男子です。

1番ゲートのあとに、対岸にある2番ゲートを通るために、バックウォッシュ(逆流)の強いホールを横切らなければいけないコース設定になっていました。

0:18秒あたりで、ブラジルチームのボートは、ボートの上流側が流れに食われてしまい大きくバランスを崩してしまいました。

では、次に全く同じ場所での違うチームを見てみましょう。日本男子チームです。すみません、自分達です、笑。
0:20秒あたりからホールを横切り始めます!ちょっと見にくいアングルですが・・。

違いは明確ですね!日本チームは流れにほとんど食われることなく、ホールを横切ることができました。

これは「リーン」という技術を上手く使ったためです。

リーンとは文字通り「傾ける」ということです。片側の選手が反対のサイドに移動することにより、ボートの片側により重い体重をかけボートを傾かせる技術のことです。

このケースでは、ボートの左側(上流側)にいた選手達が右側(下流側)に移動することにより、ボートの上流側を持ち上げ、流れに食われないようにしたのです。

こちらはもっと激しいリーンです。ボートがほぼ垂直に近いような角度まで立っています。
それだけボートが水に食われてしまったのですね。
転覆しないように必死にリーンしているところです。
「やばい!!」って感じで変顔になっているのが私です(笑)

上の動画を見てもらえれば分かりますが、ブラジルチームも当然リーンをしています。ただ、そのタイミングや体重のかけ具合がこの状況では的確ではなかったということです。

さらに、実はもう一つ違いがあります。みなさん、気付いた方はいますか?これはリーンとは全く関係ない技術です。これを一発で気づいた方は、かなりのラフティング通でしょう!

ヒントは日本チームの左前(正面から見て右前)に座っている選手に注目です!

というわけで正解は次回です。
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