リバーガイドは実力主義!?
オーストラリアでリバーガイドをしていた時の回想記です♪(⇒過去記事はこちらです)
前回(⇒「フリップ=失敗」という図式)の続きです。
現地でプロのリバーガイドとなった私は、
フリップの数=ガイドの実力(レベル)を示すものの一つ
と考え、それならば
「ようし! 絶対フリップしないでやっていこう!」と決めたのでした(結局それはできませんでしたが・・・)
実際問題として、「フリップしてしまうこと=腕の悪いガイド」という単純な図式は成り立たないものであると思います。
リバーガイドの仕事は、ラフティングツアーにおいて「一般のお客さん」をボートに乗せて、激流を下っていくことです。
そこで、ボートを意図する方向、場所へ移動させるためには、その「一般のお客さん」に漕いでもらう必要があります。
そうなると、現実問題として、その日の「お客さんの漕ぎ具合」によって、ボートの動きというものが全く違ってきます。
場合によっては、自分のコントロール範囲外の要因によって、ボートの動きが変えられてしまうこともあります。
ですから、どんなに上手なガイドであっても、時にはフリップしてしまうことがあるのが現実です。
しかし、そういったことを踏まえても、多くの回数をこなしていけば、必然的に技術のあるガイドと、技術のないガイドの「フリップの数」というのは大きな差が出てきたのでした。
当然、上手いガイドはフリップの数は少なかったし、見てて「ちょっと怪しいな・・」というガイドは数をこなしていくほどにフリップ数は増えていったのでした。
オーストラリアのタリー川においては、それはもう明確でした!
数ヶ月とか半年くらいでは、川の状況によってはそれほど差はでませんが、様々な水量での数年間くらいを比較すると、両者の間には大きな違いがあったのです。
単純に確率の問題ですね♪
そして、やはり「日頃フリップしないガイド」というのは、はたから見てても、基本的な技術がしっかりとしていましたし、不意の状況になっても、それを回避できる能力を持った人達でした。
そして、そんなガイドは当然のように周りから一目置かれる存在となります!
これはガイドの年数とか、経験とかは関係ありませんでした。
もちろん、会社が定める「肩書きとしてのガイドのレベル」も段階がありましたから、勤務年数の長いガイドはある程度、上の「肩書きレベル」を持っていました。
しかし、それでもやはりガイドというものは「そのガイドの実際の実力、能力」を現実的に評価してしまうものなのです。
いくら「肩書き」があっても、川での実力がなければ、他のガイドからは「そんなものか・・・」と思われてしまいますし、
逆に、経験がなくとも、川での実力認められれば、みんなから「一目置かれる存在」となることができたのです・
結局は、リバーガイドの世界というのは、実力主義の世界だったのです!
(これはあくまでも当時のオーストラリアでの話しです)
まだリバーガイドになって、間もない私でしたが、そんな「川の世界の雰囲気」というものはハッキリと感じる事ができました。
そんなわけなので、負けず嫌いの私が「ノーフリップ」にこだわりはじめたのは、ごく自然の流れだったのでした!
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