変貌する川の条件(その2)~川がV字状の狭い渓谷を流れている~
前回の続きです。
普段は大して激しくもない川が、ものすごい激流に変貌する理由を説明しています。例として、オーストラリアのケアンズ近辺にあるバロン川を挙げています。
私はこの「変貌したバロン川」でひどい体験をしました。こちらもよかったらどうぞ♪
今回は3つある理由の2つ目です。
ちなみに一つ目の理由は「その岩の大きさとその数(密集度)」でした。
⇒前回の記事(変貌する川の条件とは?)
2つ目の理由。それは「川がV字状の狭い渓谷を流れているということです。」
以前も載せたバロン川のラフティングツアーが始まるスタート地点の写真です。
そして、最も激しい激流となる「ルースターテール」辺りの写真です。
その写真も、川の両脇が切り立った斜面に挟まれているのが分かると思います。
つまり「V字状の狭い渓谷を流れている川」なのです。
これが、何を意味するのかと言いますと、「増水した大量の水がこの狭いところに凝縮される」ということなのです。
これが川幅の広いところだったらどうでしょうか?
例えば川幅が1キロくらいあったらどうでしょう?(ちなみにバロン川のこの区間の渓谷の幅は50~70メートルくらいでしょうか)
この場合、たとえ同じくらいの大量の水が流れても大した激流にはならないでしょう。
川幅が広いということは、それだけ「増えた水の逃げ道がある」ということなので、川の流れの勢いには大した影響はでないのです。
ホースで水をまいている時に、水の勢いを強くしようと思ったらホースの先端を狭くしますよね?
もしくは、水道の蛇口をひねりもっと多くの水を出しますよね?
これは水圧が増すため、水の勢いが増すのはみなさんご存知だと思います。
これと全く同じ原理です。
両脇が切り立った狭いV字状の渓谷では、大増水しても水は横方向には逃げられず、全ての水が狭いところ(水道のホースですね♪)を通るため、その勢いはものすごいものになってしまうのです。
以上が簡単ですが、「ものすごい激流に変貌する川の理由」の2番目になります。
次回はいよいよ最後の3番目です。
実はこれが最も重要な理由というか要素になってます。重要といっていいのか分かりませんが。
バロン川の特徴でもあり、あまり一般の川には見られないものです。
これがあるため、バロン川は「とんでもない激流」となるのです。
また続きます
<→続きはこちらです>
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