変貌する川の条件(その1)~川にある大きな岩の存在~

2019年8月1日

ここしばらくは、雨季の時期に増水して、「超激流と変貌したバロン川」での私のカヤック体験を書いてきました。

(バロン川とはオーストラリアのケアンズ近郊にある川のことです。一体何の話?という方は少し前の記事から読んでみて下さい♪私のマヌケな体験談です。)

⇒この記事からどうぞ(カヤックでの失敗・・。 )

このような時のバロン川は本当にスゴイ激流なのです。世界最高峰の激流の1つといわれるアフリカのザンベジ川でガイドしていた友人でさえ、「この水量のバロン川のほうがスゴイ!」というくらいです!

ザンベジ川の映像が見たい方は、この記事から見ることできます♪

では、なぜこの普段はたいして激しくもないバロン川が、そんな激流に変貌してしまうのでしょうか?

その理由を説明したいと思います。

理由は3つあります。

まず一つ目。それはバロン川の岩の大きさとその数です。

これらの写真を見てください。

$ラフティング道

$ラフティング道

$ラフティング道

見て分かるように、バロン川には高さ2~5メートルくらいの大きな岩があちこちにゴロゴロしているのです。なかには高さ10メートルくらいの岩もあります。

このような大きな岩は、水量が少ない時は単なる障害物ですが、水量が多くなると、つまり水面の高さが高くなると全く違ったものを作り出すのです。

例えば、普段は水面からの高さが2メートルの岩があったとします。これでもし水量が増し、水面の高さがその状態から2メートル50センチ高くなったらどうなるでしょうか?

今度はその岩は完全に水没し、そこのなんらかの水の流れが生じます。それはバックウォッシュを伴うホールだったり、もしくはウェーブだったりするわけです。

もし、川底が何も無い真平らな状態だったのなら、上記の例と比べた場合、そこまで大きな変化はないでしょう。

つまり、川底が凸凹状態であればあるほど、そこに水を流したときには、水は激しく複雑な流れを作ると考えていいいでしょう。

街中にある水路を考えてもらえればイメージするのは簡単です♪

水深約60センチの水路としましょう。

街中の水路の底はほぼ真平らです。そうするとその水路を流れる川の流れも、ある程度スムーズですよね。これがもし、大きな岩(例えば高さ50センチくらいでしょうか)が水路の底にランダムにたくさんあったなら、その水路を流れる水は複雑なものになるでしょう。

確認しておきますが、これはあくまでも、激流ができる過程を簡単に説明しているだけです。実際には適度?!な激流ができるためには適度な岩の大きさと数(岩の密集度かな)。それに適度な水量といろいろな要素が重なりあって出来るのです。

ここで言う「適度な激流」とは「より複雑な流れの激流」」という意味です。

「適度」と表現していいのかどうかわかりませんが・・・・

どれか1つの要素が、他に比べてあまりにも強すぎるとまったく違った激流になります。

例えば、岩の大きさ、数(密集度)比べて水量が余りにも多いと、パワーはありますが流れ自体はそれほど複雑ではなくなったりする事もあるのです。

バロン川の岩の大きさとその数(密集度)は、雨季の時期に流れてくる水量と、ときに完璧な相性を作り出すということでしょう。

完璧というか、ある意味、最悪の相性と言えるわけですが・・・笑

次回以降、その他の理由も説明していきたいと思います♪
<→続きはこちらです>