カヤックでの失敗・・part4

2019年8月1日

いい加減長くなってきている「カヤックでの失敗シリーズ」第4弾ですあせる

前回までの話しは、こちらになります♪

⇒変貌するバロン川!
⇒カヤックでの失敗・・。
⇒カヤックでの失敗・・part2
⇒カヤックでの失敗・・・part3

状況はまさに絶体絶命・・・。

強烈なバックウォッシュにモミクチャにされ、私はいい加減、体力的にも限界が近づき、気力も無くなってきてしまいました。

「やばい・・・。死ぬのかな・・・」

一瞬目に入ったどんよりと曇った空を見ながら、そう思ったのを今でもはっきりと覚えています。

そして、また水中に戻され、それでももがき続け、次に水面上に上がった瞬間です。

そのときだけ、首から上、つまり頭全部が水面上に浮かんだのです!!

最初で最後かもしれないチャンスと思いました。

どういう事かというと、それまでは水面上に浮かび上がって一呼吸できた時には、常に鼻先と口先程度しか浮かばなかったので、目にすることができたのは頭上の空だけだったのです。

前回書いたように、まさに「酸素のなくなった水槽で魚が口をパクパクしているような状態」だったのです。

このような状態では、自分がどの方向を向いているのか、どっちが上流でどっちが下流かという判断は全く出来ませんでした。

しかし、その時は首から上が水面上に出たことにより、始めて周りを見ることが可能になったわけです。

私はとっさに首を素早く回し、どっちが上流なのか、つまり自分がどっちに引き戻されているかを確認しました。

違う言い方をすれば、バックウォッシュによって自分が水中に引き込まれる場所を確認したのです。

そして、その地点に向かって最後の力を振り絞り泳ぎました!

ようするに自ら、バックウォッシュの1番上流側の、水が再び水中に流れ込む部分に突っ込んでいったのです。

なぜこのような行動をとったのかは、また別の機会に説明します
(→こちらの記事です)

そして、再び水中に戻されますが、今度はそんなにもがくことはせず、体を若干丸めてボールのような体勢を作りました。

今、文章を書いていると、冷静に行動したように書いてますが、実際には本当に必死で無我夢中でとった行動です(笑)

今度は今までよりも長い間、水中で潜っていました。

私の心の中は

「上手くいったか~?!お願いだー!!」

という叫びで一杯でした.

そして再び水面上に上がったとき、私はホールのバックウォッシュから抜け出ることに成功していたのです!!

「やった・・・。抜けれた・・・」

しかし、もう泳ぐ体力も気力もなく、その後しばらくは激流をただ流され続けました。といっても時間にして30秒くらいだと思いますが。

「カヤックもパドルも流されてしまったな。新しいカヤックだったのに・・・」などと考えながら(笑)

しかし、ようやく激しい激流地帯も終わり、やや落ち着いた流れ(といってもスピードはメチャクチャ速いです)になったとき、ふと私の後方から、何やら流れてくる物体が・・・。

なんと私のカヤックとパドルでした!

「ウォー、あったー!!」とそれで少し元気の出た私は、カヤックとパドルを掴み、必死で川岸に向かって泳ぎはじめ、なんとか岸にたどり着くことができたのです!

岸にたどり着いた私は、這いつくばりながら岸に上がり、カヤックとパドルも岸に引き上げました。

「やばかった・・・」と一言発し、その場に座り込み、約30分間呆然自失となっていました。あんな風にまさに「呆然自失」という状態になったのは、今までの人生においてあの一回だけですね(笑)

「生きててよかった~」と心底思いました。

しかし、今でも「俺って本当に馬鹿だったな」と思うのは、

その「呆然自失」状態のあと、ふと見ると目の前にいい感じのウェーブ(波)があるのに気づいたのです!

「遊べる!」と思った私は、フラフラながらもまたカヤックに乗り込んで、サーフィン(波乗り)を始めたのです。

そして、フラフラだから、しばらくして転覆すると、ものすごい目眩が・・・。もう目の前の景色がグルグル回っています。そうです。

「そうだ。鼓膜破っていたんだ・・・」

目の前のいいウェーブで、鼓膜が破れていたことをすっかり忘れていたのですね

若い時というのはある意味本当にバカですね

そのあと、川岸の急斜面をよじ登って車まで戻り、そのまま病院に直行しました(笑)

いや~。ホント生きてて良かったです。

次回以降、今回「私がとった行動」の理由などを、川(激流)の知識として説明していきたいと思います♪
<→続きはこちらです>