川のグレード(クラス)とは

2019年8月1日

今回は、川、及び激流の難易度を示すグレード(Grade)について説明したいと思います♪

川や激流には、その難易度、危険度によって大きく6段階に分けられています。

グレード1~グレード6までです。(クラス1~クラス6という言い方もあります)

グレード1が、最も簡単で危険度も低いレベルです。

そして、反対にグレード6が最も難しく危険度も大きいものになります。

これは全世界共通の表し方です。

日本でも、これと同じように1級~6級という言い方があります。やはり1級が最も簡単で、6級にいくほど難しくなります。

ただ、ちょっと前の日本の川のガイドブックなどを見てみると、日本での川の難易度を示す「級」の基準は「グレード」の基準よりも若干高く設定されているようです。

例えば日本で4級とされている激流は、「グレード」の基準でいうとグレード3くらいであるとかです。

最近は海外で漕いだ経験のある人も増え、さらに海外から日本に漕ぎにくるというケースも増えてきているようなので、「級」よりも「グレード」のほうが広く、より一般的に使われていると思います。

ですから今回も「グレード」を対象に話を進めていきたいと思います。

では、具体的に川(激流)の「グレード」がどんな感じで6段階に分かれているのかを説明します。

これは世界で共通の基準といっても、各国でその基準を示す表記内容が若干異なっている部分もあるというのが現状ですので、おおむね「こんな感じです♪」という私なりの解釈でもって説明したいと思います。

まずは「グレード1」からです。一気に「グレード6」まで行きます!

<グレード1>⇒水の流れは遅く、波も小さい。そして通るべきライン(ボートの通り道)は明確で単純。というかどこでも通れるにひひ 障害物もほとんど無い。


(この写真はWikimedia Commonsから引用させて頂いてます)

<グレード2>⇒水の流れはまあまあ、でも早くはない。波は沢山あるがそれほど大きくない。ラフティングのボートなら無視していける程度の大きさの波。波の下流側も十分見える程度。取るべきライン(通り道)は曲がっているが複雑ではない。小さい岩などの障害物が点在。でも避けるのは簡単。


(この写真はWikimedia Commonsから引用させて頂いてます)

<グレード3>⇒沢山の波があり、大きさもラフティングのボートに大きな影響を与えるパワーを持つ。カヤックなら当て方が悪いとすぐに転覆させられる大きさ。形も不規則。ラインは難しくはないが幅が狭かったり、蛇行していて、しっかりと操作する必要がある。場合によっては下見が必要。これくらいから「激流」といってもいいかも♪


(この写真はWikimedia Commonsから引用させて頂いてます)

<グレード4>⇒波は大きく、ラフティングのボートでも角度が悪いと簡単に転覆させられる。形も複雑で不規則。沢山の大きな障害物が存在する。障害物を避けるのには経験と技術が必要とされる。流れも早く強い。激流も長い。
初めての場所では下見が必要。場合によっては陸からのセイフティーが必要なケースも多数。カヤックでも初心者には厳しいレベル。


ケアンズ、バロン川のルースターテール。ここの瀬だけ部分的にグレード4です。

<グレード5>⇒下るのが極めて困難。波を大きくパワフルでボートをあっという間に転覆させるパワーを持っている。そして波の形状も複雑。沢山の大きな障害物。避けるのは困難な場合も。それを避けられないと深刻な事態におちいるケースも。下見は必須。しかし、地理的条件で下見が困難なことも多い。陸上からのセイフティーも必須。
ラフティングのボートで下れる最大のグレード。場合によっては、ラフティングでは不可能。カヤックでもエキスパートのみが可能なレベル。
アンダーカット、シーヴ(またの機会で説明します♪)等の危険な個所も存在する。


(オーストラリア、ケアンズ近郊にあるノースジョンストン川。写真では分かりにくいと思いますが、高低差の激しいグレード5の瀬「マインシャフト」)

<グレード6>⇒人が下れないレベル(生きて帰ってこれない激流)しかし、近年これまで「グレード6」といわれてきた激流や滝をエキストリームカヤックーが多数、降下成功をしてきているため、基準がよく分からなくなってきている。


(この写真はWikimedia Commonsから引用させて頂いてます)

とこんな感じですが、イメージはつかんでいただけたでしょうか?

また次回以降説明したいと思います♪
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