身に付けてしまった「いい感覚」?!
回想記です♪(⇒過去記事はこちらです)
前回の続きです。
5週間のトレーニングコースで、いい感覚を得られたと思っていた私でしたが、実際のツアーに戻ると、全くその感覚は無くなっていたのでした。
むしろ、トレーニングコースを受ける前よりも下手くそになっているのではないか??と思えるほどだったのです。
↓↓そんな時の写真です♪
(こんな感じで、行ったことのない場所(岩)にボートが引っかかってしまったりしたのです。写真では私(後ろ)と前のガイドが何か話していますね。何を話しているんでしょうか? もう忘れてしまいました。笑)
そうなってしまった理由は簡単なもので、単に「ボートの漕ぎ手」が『トレーニング生』なのか、それとも『お客さん』なのかということだけでした。
どういうことかというと、トレーニングコースでは全員がトレーニング生なので、一人が「ガイド役」になってボートを操作しているときは、他のトレーニング生が「お客さん役」となり漕ぎ手となっていたのでした。
実際のツアーでの「お客さん」というのは、ガイドのトレーニング生ほどは漕げません。ですから、
そんなに強くは漕がずに、「お客さんのように」漕ぐのです。
ようするに弱く漕ぐようにするわけですね。
そんな事は私自身、百も承知でした。
しかし、それを踏まえても「実際のお客さん」とは全く違ったのです。
では何がそんなに違ったのでしょうか??
それは「タイミング」でした。
私の指示に従い「前漕ぎ」や「後ろ漕ぎ」をやり始めるタイミングが全然違ったのです。
トレーニングコースでの「お客さん役」」であるトレーニング生は、弱く漕いでいるとはいえ、私の指示に躊躇することなどはありません。
指示を出した後に、彼らが漕ぎ始めるタイミングというのは、毎回ほぼ一定のものでした。
このおかげで、私はそのタイミングを体で覚えてしまい、そのタイミングのみでの「いい感覚」というのを身に付けてしまっていたのでした。
しかし、実際のお客さんというのは、そうはいかないものです。
私が指示を出しても、すぐに反応するわけではなく、ちょっと時間をおいてから漕ぎ始める人がほとんどだったのです。
しかも、その反応速度というものが毎回違ったりします。
ある時はすぐに反応できたり、ある時は1秒遅れたりと・・・。
さらに、それが一人ではなくボートのお客さん全員が毎回違っていたりするのです。そうなると、ボートの最初の挙動というものは全く予想できないものとなってしまいます。
まるで、アクセルとブレーキの効き具合が毎回違ってくる車を運転しているようなものです。
それに加えて、その時によりハンドル具合が「右曲がり」だったり「左曲がり」だったりするわけです。
正直、これには参りました・・・
例えるなら、トレーニングコース中は「ちゃんと整備された車」を運転していて、その車では、細かい運転も問題なく出来るようになっていたのが、
いきなりアクセルもブレーキもハンドルもメチャクチャな車に変わってしまったような感覚でした。(その具合はその時のお客さんによります。もちろん、「いい車」のときもあります♪)
まあ、それを考慮して上手く操作するのがラフティングのガイドの仕事なのですが・・・(笑)
当時は頭では分かっていても、身に付いてしまった感覚(身に付けた感覚とも言えますが・・)をまた全て白紙に戻すのは簡単ではありませんでした。
その後、数日間は「このギャップ」に苦しむことになるのでした。
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