“形状”と”剛性”
前回の続きです。
「一人一艇トレーニング」のテーマで、書いているのですが、”ちょっと”脱線気味になりつつありますm(__)m
一応、ここまでの流れです(かなり専門的な内容になっています・・)
- 「一人一艇トレーニング」
- 「一人一艇トレーニング」 では何が違う??
- 「推進力」が無くなると・・・
- 「推進力」がなくなると・・(その2)
- 失ってみて初めて気付く・・・・「お客さんの漕ぎの重要性」
- 確認です(一人一艇トレーニングの)
- ”重さ”というエネルギー
- ”重さ”というエネルギーが無くなると・・・
- 波の頂点における”重さ”の影響
- ラフティングボートは「インフレータブル」
- ラフティングにおける「ボートの剛性」
さて、「ラフティングにおけるボートの剛性」という事なのですが、
これは、前回も書いたように、何もラフティングに限ったことではなく、他の競技においても同様です。
いろんな道具を使うスポーツにおいて、その「道具の剛性」といったものは、パフォーマンスを上げる上で、非常に重要な要素でしょう。
「道具を使うスポーツ」というものは、ようするに、
と言えると思います。
別の言い方をすれば、
自分の筋肉や骨格などで、生み出した”力”を、”道具”というフィルターを通して、別の形に変化させる
というわけです。
ちょっと表現が難しくなってしまったのですが、これは次のような例を挙げれば簡単に理解できるでしょう。
例えば、野球のバッター。
バットを振って、それでボールを打つわけですが、これは上のような視点で考えてみると、
「自らが生み出した”力=運動エネルギー”を、バットという道具の形状、その剛性(=素材の強さ、弾力など)に、集約させている」
とも考えられるでしょう。
そして、バットの形状と、その剛性(=素材の強さ、弾力など)が、それを”別の形の運動エネルギー”に変換し、ボールにぶつかっていくわけです。
また、ラフティングと同じ水のスポーツである、「カヤック」を今度は例にしましょう。
例えば、こんな動き!! (最初は宣伝です。1:00辺りからの映像に注目♪)
カヤックが、飛び跳ねたり、空中で回ったりしています♪
これも、自らが生み出した”運動エネルギー”を、カヤックとパドルという道具を通し水に伝えることによって、このようなパフォーマンスを生み出していると考えることができます。(もちろん水からのエネルギーもあります!)
こんな感じで、道具を使うスポーツ、特に競技の世界では、その道具の形状、素材、強さ(=剛性とも言える)というものが、大変重要な要素となってくるのです。
それぞれの道具は、たくさんの研究、試行錯誤の末、その”形状”というものになっているのだと思います。
したがって、その”道具の形状”を保つ為の、その”道具の剛性”というものも非常に重要なものなのです。
例えば、上の動画の「カヤック(フリースタイル)」では、そのカヤックの多くは、形状を保つために、「ポリエチレン」という硬いプラスティックのような素材で作られています。
もし、このカヤックがラフティングのボートのように「空気で膨らます形式(インフレータブル)」で作られたなら、同じようなパフォーマンスをすることは、まず無理でしょう。
インフレータブルのカヤックでは、剛性が低すぎて、ここで生み出されている「運動エネルギー」に耐えられないからです。
その結果、カヤックの形状が変化してしまい、同レベルのパフォーマンスをすることはまず不可能でしょう。
形状が変化するということは、その操作性も低下するということです。
これを例を挙げれば簡単です。
自転車に乗っている時、もしハンドルがグラグラ動いてしまったら、非常に操作しにくいですよね??
ハンドルがグラグラ動く・・・ということは、その形状が常に変化しているということです。
つまり、その道具の”剛性”と、その”操作性”というのは、とても密接な関係にあると言えます。
一般的には、剛性が高いほど、操作性も増すのです。
もちろん、限度はありますが・・・(笑)
「じゃあ、硬ければ硬いほど良いのか??」というと、決してそうではありません。
(この説明はあまりにも話題が広がり過ぎてしまうので、ここではやめときます。笑)
ここで、再びラフティングに話を戻します。
ラフティングは、言い方は良くないかもしれませんが「しょせんゴムボート」なのです。
したがって、そのボートの剛性というものは、ポリエチレン製のカヤックなどに比べると、非常に低いものとなります。
なんせ、元はこんなペチャンコですから♪
では、なぜラフティングのボートは「インフレータブル」なのでしょうか??
操作性が増すなら、上のカヤックのように「もっと硬い素材」で、形状があまり変化しないものにしたほうが良いのではないのか??
と思うかもしれません。
これには、ちゃんとした理由があるのです♪
その辺を次回以降に書いていきたいと思います。
ディスカッション
コメント一覧
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ラフトボードの剛性のくだりかなり興味ありです!裏側が見れる感じでおもしろいですね(* ̄∇ ̄)ノ
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>とみーさん
コメント有難うございます!!
あまり興味ある方はいないだろうな・・・と思いながら書いているので、ちょっと驚きました(笑)